腰の肉離れはギックリ腰の一種?症状と見分け方

腰に急な痛みが出たとき、一般的には「ギックリ腰」と呼ばれますが、
その原因はひとつではありません。
実際には、筋肉の損傷(肉離れ)や関節のトラブルなど、
いくつかの原因が重なって起こることがあります。
その中でも、腰の肉離れは比較的多く見られる原因のひとつです。
この記事では、ギックリ腰の一つのタイプとしての「腰の肉離れ」について、
症状や特徴、見分け方を解説します。
ギックリ腰とは
ギックリ腰とは、急に腰に強い痛みが出る状態の総称で、
正式な病名ではありません。
原因としては、
・筋肉の損傷(肉離れ)
・椎間板の損傷
・腰椎椎間板ヘルニア
・骨折
などが考えられます。
つまり、ギックリ腰はひとつの原因ではなく、
さまざまな要因によって起こる状態です。
ギックリ腰とは、コチラで詳しく説明しています。
腰の肉離れとは?
腰の肉離れとは、筋肉が急激に収縮したり引き伸ばされたことで、
筋繊維が損傷した状態です。
この筋肉の損傷が原因となり、痛みが出るケースがあります。
また、スポーツで起こるイメージが強いですが、
実際には日常生活の動作でも起こることがあります。
特に腰の筋肉は体を支える役割があるため、
負担が積み重なっていると、些細な動きでも損傷することがあります。
腰の肉離れの原因
腰の肉離れは、次のような場面で起こることが多いです。
・急に体をひねった。
・重い物を持ち上げた。
・くしゃみや咳をした。
・運動中の急な動き。
・疲労がたまっている状態。
筋肉に疲労がたまっていると柔軟性が低下し、
通常なら問題ない動きでも損傷しやすくなります。
肉離れタイプのギックリ腰の特徴
同じギックリ腰でも、原因によって特徴が変わります。
筋肉の損傷が関係している場合は、以下のような特徴があります。
・押すと痛い場所がはっきりしている。
・動作時に痛みが強くなる。
・安静にすると楽になる。
・特定の動きで痛みが出る。
原因別、ギックリ腰の特徴
ギックリ腰は、一般的に筋肉の損傷と思われることが多いですが、
原因はいくつかあります。
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詳しくは、以下の記事をお読みください。
・筋肉の損傷によるギックリ腰。
・椎間板の損傷によるギックリ腰。
・神経の圧迫や牽引によるギックリ腰。
・圧迫骨折や剥離骨折によるギックリ腰。
回復の目安
筋肉の損傷の場合で、日常生活に戻れるまでの期間。
軽度:1〜2週間
中等度:2〜4週間(血種を伴う)
重度:3ケ月以上(完全断裂)
程度かかることが多いです。
無理に動かすと回復が遅れるため、注意が必要です。
また、スポーツ復帰の場合には、種別により異なりますが、
この期間よりさらに時間が必要なことが多いです。
対処法
・無理に動かさない
・痛みが強い時は安静
・徐々に動きを戻す
回復後は再発予防が重要になります。
繰り返す原因
腰の肉離れを繰り返す方は、
・姿勢のクセ
・体の使い方の偏り
・特定の筋肉への負担集中
があるケースが多く見られます。
特に防御性収縮の反応が強くでて、それが癖になってしまう場合が多く、
その反応を予防することが大切です。
ギックリ腰とは?で防御性収縮について記載してあります。
当院の考え方
当院では、腰の痛みが出ている部分だけでなく、
体全体のバランスや動き方を確認しながら施術を行います。
負担がかかりやすい原因を整えることで、再発しにくい状態を目指します。
肉離れによるギックリ腰(専門)
肉離れは、筋線維や筋膜の損傷や断裂を言います。
病院のMRI検査によって、軽度、中度、重度と程度が分類できます。
MRI検査以外では、障害度の分類はできませんので、整体ではその判断はできません。
ただ、MRI検査が普及する前は、主観によって判断されていました。
主観による肉離れの障害度
筋膜や筋線維の断裂で軽度~重度まであり、痛みの強さはそれに比例します。
軽度:筋力低下や可動域制限が痛みの程度によって起きるが患部の筋肉を動かすことはできる。
中度:筋力低下や可動域制限が強い。
重度:筋肉が切断している為、その筋肉が働く関節動作ができない。
肉離れしやすい筋肉。
肉離れになりやすい筋肉の種類として羽状筋が知られています。
腰の部位では短羽状筋の腰方形筋がそれにあたります。
また、他の筋肉も肉離れすることがあります。
筋肉の傷め方。
肉離れは、以下の状態にある時に損傷しやすい傾向にあります。
・①患部の筋疲労の蓄積。
・②伸張性収縮。
・③骨格の歪み
・④関連部位の筋疲労。
また、これらが重ると軽度の筋肉への負荷でも損傷する事があります。
①筋疲労の蓄積
筋疲労が溜まると筋線維は、収縮して伸びづらくなり硬くなります。
このような状態で筋肉が伸ばされると損傷することがあります。
②伸張性収縮
伸張性収縮とは、いくつかある筋線維の収縮過程のひとつです。
筋肉が伸ばされた状態で収縮する事を伸張性収縮といいます。
他には、「短縮性筋収縮」と「等長性筋収縮」があります。
詳しくは、「動き方で筋肉の負荷は変わる」に書いています。
この伸張性収縮は3つの収縮過程で最も筋肉に負荷をかけ、損傷リスクも高いです。
例えば、腰の筋肉に伸張性収縮が働く動作は、
重い荷物を持った状態から床に下ろす動きです。(下図参照)

この動作時に筋肉は収縮しながら伸ばされ、ギックリ腰になりやすい動作です。
補足:その他の収縮過程
短縮性収縮は、腰の筋肉では、荷物を持ち上げる際の動作。
等長性収縮は、腰の筋肉では荷物を持ち上げて静止している状態。
③骨格の歪み。
肉離れを起こした筋肉だけが原因とは限りません。
骨格の歪みが肉離れの原因になっている事があります。
ギックリ腰を起こした人は、ハムストリングスの筋力低下や拘縮がおきている事が多いです。
その影響により、図2のような骨格の歪みがよく見られます。

腰と背中が後湾すると体が前に倒れそうになる為、それを引き戻そうと腰部の筋肉が疲労します。
また、このタイプとは別に腰部の筋肉が収縮し腰部が過前弯を起こす猫背タイプもあります。
このような歪みを整える事が早く痛みを改善させ、再発しにくくなります。
自分自身で猫背が癖になっているかどうか確認する方法は、「いい姿勢とは?」に書いています。
④関連部位の筋疲労。
患部の筋疲労だけではなく、
患部の筋肉と連動して働く筋肉の疲労も肉離れと関係している事があります。
それは筋連結のある筋肉やアナトミートレインと呼ばれる共同して働く筋肉です。
筋連結やアナトミートレインによる影響。
筋連結やアナトミートレインは、ひとつの関節動作を行う際に、
筋肉の負担を分散させたり、筋力をより発揮するために協調していくつもの筋肉が働きます。
この協調する筋肉に疲労やコリがあると、それを補おうと他の筋肉への負担が大きくなり、
負担が増えた筋肉は肉離れを起こしやすくなります。
例えば、肉離れを起こしやすい筋肉に多裂筋と腰方形筋があります。
※ギックリ腰をおこしやすい筋肉については、コチラで詳しく説明しています。
肉離れによるギックリ腰への整体。
肉離れによるギックリ腰への整体は、以下の記事をご覧ください。



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