腰椎椎間板ヘルニアの生成。
腰椎椎間板ヘルニアの生成は、腰の前弯が減少する姿勢を繰り返す事で作られることがあります。
要は、腰を後に曲げる猫背(下図中央と右図)が原因。
その猫背姿勢が一時的であれば椎間板の変性には影響しません。
ですが、それが長時間、長期間繰り返されるとヘルニアが生成されやすくなります。
また、中腰の姿勢で物を持つ事(図2姿勢)が多いとヘルニアのリスクが高くなります。
猫背や中腰で重いものを持つなどを何度も繰り返されると以下のことが起こっていきます。
・椎体の後方移動。
・髄核の後方移動。
・椎間板の線維輪が破壊される。
・椎間板突出によりヘルニア形成。
・ヘルニアにより脊髄神経圧迫。
・腰椎の可動域減少。
健康的な椎間板
健康的な腰部の骨格(図3左)は、お臍側に反っています。
図3は、健康的な椎間板と一時的な猫背姿勢による椎間板への影響を表わしました。
健康的な椎間板は、中央に髄核があります。
一時的な猫背や前屈時には、椎間板の中央にある髄核を軸にして椎間板の前方が押しつぶされます(図3右)。
ですが、椎間板に負荷のかかる姿勢を継続していると椎間板の周囲にある線維輪を破壊していきます。
線維輪の破壊
図3は、椎間板の断面写真で、樹木の年輪のような構造をしています。
中央に髄核があり、その周囲に線維輪があります。
これは、腰を後湾させる姿勢の影響で髄核が後方移動するような力が加わることで起こります。
椎間板は、前屈した際に生じる腰が後湾する姿勢をすると前方が押しつぶされ、後方が開きます。(図4右下)
このような姿勢は、髄核が後方に変位するような力が働きます。
その姿勢を何度も繰り返すと、線維輪に負荷をかけているので損傷する事があります。
その破壊が進み、髄核が後方へ移動した状態が腰椎椎間板ヘルニアです。
そして、椎間板の突出が脊柱内にある脊髄神経を圧迫します。
これによって、痛みや臓器の機能障害が発症することがあります。
背骨のズレ
背骨に歪みがある時、すべての椎体がズレている訳ではありません。
一部の椎体のズレにより骨格の歪みが形成されます。
図4を例に説明すると、腰椎前弯の減少はL4以外の後方変位はなく、L4椎体の後方変位で腰椎の前弯が減少します。
ですが、他の椎間板はが少ないことが多いです。
腰椎の可動域減少
髄核は、上下に連なる椎体のバランスをとる役割がありますが、髄核が後方移動することで髄核の上にのる椎体のバランスが崩れ可動域が減少します。
この時に椎体は動きずらくなっており、カイロプラクティックの徒手検査ではこの可動域を触診します。
矯正は、徒手検査で調べた椎体を椎間板の凸部分から椎体を押すことで、矯正していきます。