寝違いは、睡眠をとって起きた時に、首や肩が痛くなった際の俗称です。
また、痛みが強いと顔を横に向けられなくなることもあります。
寝違いの原因
寝違いになり、横を向けないので病院で検査を受けても異常がないということが多いです。
ただ、病院での画像検査では異常がないというだけで、カイロプラクティックでの触診検査ではあきらかな異常を感じとれます。
異常とは、頸椎の一部がサブラクセーションを起こしている状態です。
徒手検査での感想ですが、寝違いで起こるサブラクセーションは、椎間板内の髄核の位置がズレた影響で椎骨の動きがロックされているように感じます。
そのような状態になる原因は、以下のことが考えられます。
・睡眠中不自然な姿勢が長くつづいたこと。
・普段の生活習慣による姿勢不良による骨格の歪み。
また、寝違いが生じた方は、肩や腕、背中の筋疲労も起こしていることが多く、疲労蓄積によって筋肉が硬くなり、寝違いがおきやすい状態になっていると思われます。
猫背を強いられる職業や、猫背癖がある方は寝違いをおこしやすくなります。
注意点
無理なストレッチは禁物。
寝違いを起こした際に顔が横を向きづらいので、ストレッチをすれば良くなると思い伸ばしたくなりますが、それは絶対にやめてください。
頚椎の関節がロックしている状況で無理やり顔を横に向けると、首の筋肉を傷めてしまいます。
それによってさらに顔が横に向けなくなるので、絶対にやめてください。
寝違いへの施術
寝違いへの施術は、頸椎のサブラクセーションを緩めることで施術効果が高まります。
矯正は、いきなりブレイク系の矯正ではなく、後方変位の矯正がメインになります。
また首周りの筋肉も防御反応で硬くなり、痛みを増長させているので、その筋肉を緩めることも大切です。
施術後は、横を向きやすくなりますが、関節や筋肉を痛めている場合、痛みは緩和しても残ることがあります。
病院での診察
病院で検査を受けても異常がみられない事が多いといっても、腕や手にシビレが生じている場合や、施術後にまったく症状がよくならない場合は、病院での検査を受けてください。
病因の検査で以下の病気が隠れている場合もあります。
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、転移性脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、関節リウマチなどの本格的な病気の可能性もあります。(参考:日本整形外科学会サイト)
予後
施術後、横を向きやすくなりますが、寝違いがおきる前の状態に戻るまでストレッチは控えてください。
ストレッチにより痛みが生じると防御反応が起こり、首の筋肉が硬くなりやすく改善しにくくなります。
痛みが強い場合は、痛み止めの薬を利用しても構いませんが、服用後痛みが和らいでいるからといって横を向く動作はなるべく控えてください。
予防
猫背などの不良姿勢をなるべく控えることが大切です。
また、職業がら負担がかかりやすい方は定期的に整体でケアを受けることを薦めます。
椎骨のロックにより椎間板の変性が悪化した際は大変です。