症状の経過段階に合わせた整体
症状の経過段階とは、怪我をしてから回復程度を区分けしたものです。
一般的には急性期→回復期→完治となりますが、完治せずに慢性期になることもあります。
怪我をした後に回復を早めるには、この期間に応じた適した施術をおこなうことが大切です。
急性期での整体
急性期とは、患部の損傷度にもよりますが、傷めてから2週間迄の期間を言い、
この時期の痛みは、以下のことにより生じています。
・組織の損傷(切断や圧迫)
・損傷組織から放出される発痛物質
・炎症反応
組織損傷による痛みは、侵害受容性疼痛や神経障害性疼痛と呼ばれるものです。
また、動作時には損傷部位に牽引や圧迫の刺激が加わり痛みが生じます。
また、この時期は静止していても痛みを感じることがあり、
それは損傷部位の炎症によるものです。
急性期に整体を受けても傷は即治るわけではない。
急性期に整体を受けても損傷部位が即修復されるわけではなく、
それによる痛みは整体後も残こります。
損傷部位での痛みが明らかな場合は、その部位への施術は行ないません。
これは、転んで擦りむいた傷口に触れることと同様だからです。
また、痛みが強い場合には、骨折や筋断裂の可能性がありますので、
整体ではなくMRI設備のある病院での検査を勧めます。
急性期におこなう整体の目的
この時期への整体は、以下のことを目的におこなっています。
・回復を早める。(張りやむくみの改善。)
・動作痛を和らげる。
・防御性収縮を抑える。
この時期への整体は、痛みの原因が損傷であれば患部への施術はおこないません。
ただし、背骨付近の痛みは、損傷ではなく骨格の歪みが関係していることもあり、
その際には、確認しながら患部への整体はおこないます。
急性期に主な整体施術
この期間での整体は、損傷部位の負担を減らすために以下の施術をおこないます。
・骨格の歪みを改善。
・損傷筋肉と筋連結やアナトミートレインの関係する筋肉を緩める。
・損傷筋肉とのコンパーメントが同じ筋肉。
これらの改善は、過剰な防御性収縮反応や炎症反応を抑えて、
疼痛改善や回復を早め、悪化予防に繋がります。
人は、痛みがある部位を保護しようと、患部周囲の筋肉を硬くして硬めようとします。
その周囲の筋肉は、疲労してさらに硬くなり患部へ圧迫を加えてしまい、
痛みを強くさせます。
また、硬くなった筋肉が血流を妨げることでも増痛につながっていきます。
主にこの時期での整体は、これらを緩めるためにおこないます。
硬くなった周囲の筋肉は、患部に圧迫や牽引を加えており、
その筋肉を緩めてることは損傷部位への牽引や圧迫を減らします。
防御性収縮反応
防御性収縮は、痛みに対して疼痛軽減のために、
患部周囲の筋肉を収縮させて患部を固定しようとする働きです。
この反応は、痛みに対して臆病な人や痛みが強い人に反応が強く表われます。
損傷部位を守る反応ですが、過剰に反応してしまうと問題となり、
増痛や回復遅延になり、慢性痛に移行する傾向にあることです。
これを防ぐには、痛みを抑えていくことが必要です。
また、意識して怖がりすぎないようにすることも大切です。
張りやむくみの影響。
損傷した部位は腫脹し、その周囲はむくみが生じることがあります。
むくみや腫脹は、疼痛増強と関節の可動域を減少に繋がり、
むくみや腫脹は以下のことが原因で生じます。
・患部に血液が集まりすぎる。
・動作時の筋収縮による筋肥大。
・筋疲労による筋肉のコリ。
・筋肉のコリによるむくみ。
患部に血液が集まりすぎる。
損傷部位は、そこを修復しようとして血液が集まり腫脹します。
腫脹すれば患部に圧迫が入るため痛みが強くなります。
動作時の筋収縮による筋肥大。
腰を動かす動作をすると、その動作に必要な筋肉は収縮し筋線維は太くなります。
その筋肉が損傷している筋肉と接しているならば、損傷部位に圧迫が加わることになり痛みが生じます。
筋疲労による筋肉のコリ。
損傷した際は、動作をすると損傷部位に圧迫や牽引が加わると痛みが生じるために、無意識にそこを固定しようとします。
要は関節を動かすと痛いので動かしたくないのです。
関節を固定する役割は、筋肉の収縮ですが、それが何度も繰り返されると筋疲労によるコリが生じやすくなり、コリが生じれば患部の痛みとは異なる痛みが生じます。
筋肉のコリによるむくみ
損傷部位をかばうために、周辺の筋肉はのコリが生じ、筋肉は硬くなります。
血管は筋肉の間を通っており、筋肉が硬いと血管を圧迫し血液の流れが悪くなります。
血液の流れが悪くなると、血管から間質液が染み出して患部周囲に停滞し、むくみが生じます。
こうなると患部周囲にある皮膚の中は、
硬く太くなった筋肉とむくみによって皮膚はつっぱってきます。
皮膚が腫れると関節の動作時には皮膚がさらにつっぱる為に、関節の可動域を減少させます。
そして、皮膚の中で患部の腫脹、患部に隣接する筋肉のコリ、むくみが生じることになり、
時間経過と共に痛みを強く感じるようになっていきます。
急性期への当院の整体では、患部周囲の筋肉を緩めて、このような影響を抑えていきます。
またご自身でも患部にアイシングをおこなうことで、この影響を抑えることもできます。
回復期での整体
回復期は、損傷組織の修復が進み炎症反応が低くなった状態で、
動作痛や可動域の改善が見られます。
この期間から患部のケアをお客様の状態に合わせて積極的におこなうと
回復促進や防御性収縮反応での悪影響を予防できます。
また、この時期に適切なケアをおろそかにすると損傷部位と、
関係する筋肉が疲労し硬くなることでの増痛や以下のリスクが大きくなります。
・急性期への逆戻り。
・他の部位まで傷める。
・慢性期への移行。
回復期での整体は、急性期での施術に加えて患部への施術を増やし、
疼痛改善や上記のリスクを減らします。
回復期での施術

回復期での施術は、以下を組み合わせた施術を行ないます。
・多圧法。
・カイロプラクティック矯正
多圧法は、当院独自の施術です。
多圧法は、骨格の歪みを正すような姿勢の位置で、関節のストレッチや複数部位の押圧や揉みほぐしを行ないます。
と言っても、手足含めて4本と限られておりますので、片脚は支持脚となるため、2~3点までの多圧になります。
施術強度は、患部の回復度やお客様の反応をみながら変えていきます。
行なえる整体法も増え、より患部の筋肉の牽引や圧迫を緩める施術を行っていきます。
慢性期での整体
慢性期は、一般的に社会復帰やスポーツに復帰できるまでの期間を過ぎても、
完治せずに痛みが残ってしまう状態です。
急性期や回復期で適切なケアをおこなうと慢性期への移行を予防することができます。
ですが、痛みは損傷組織が原因とは限らず、他の要素も関連しています。
それが当てはまるものが多い方は、慢性期に入るリスクが高くなります。
慢性期の移行リスクは高くなる要素。
・完治の難しい病気や関節などの変形症。
・個人の体質。(年齢、生活習慣病の保有)
・生活環境や生活習慣。
・負荷がかかる職業への勤務。
・心因性疼痛
また、この要素が増えるほど、整体を受けて痛みが改善しても、後日痛みが戻りやすくなり、治療に対して後ろ向きになってしまう場合があります。
その場合でも、整体を継続することは症状回復や悪化予防、完治に繋がります。
慢性期からの完治は、整体に加えて可能な限り上記要素の改善も必要で、未来の生活の質を上げるためには、今できる事を根気よく続けることが大切です。
慢性期での整体は、損傷部位への施術をさらに増やし痛みを改善させていきます。



