ギックリ腰をおこしやすい筋肉。
ギックリ腰を起こしやすい筋肉は、多裂筋と腰方形筋です。
多裂筋は役割が多様であること、腰方形筋は羽状筋であることが原因と思われます。
多裂筋の肉離れによるギックリ腰。
図4のように背骨に付着する筋肉が多裂筋です。
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その多裂筋は、背骨を中心に両側にあります。
多裂筋の起始、停止
筋付着部の起始は、棘突起。
筋付着部の停止は、腰部の乳頭突起や仙骨、骨盤の靭帯(後仙腸靱帯)です。(図5参照)

多裂筋の働き
多裂筋の働きは、背骨(上半身)の伸展、回旋、側屈があります。
両側の筋肉が働くと上半身が背屈し、片側のみ働きで側屈と回旋が起こります。
例えば、左の多裂筋が収縮すると上半身の左側屈と左回旋が起こります。
多裂筋損傷による痛み
多裂筋損傷による痛みは、収縮痛と伸張痛があります。
左の多裂筋を傷めた場合には、以下の上半身の動作痛が起こります。
・背屈で腰の左に収縮痛。
・屈曲(前屈)で腰の左に伸張痛。
・左側屈と左回旋共に左に収縮痛。
・右側屈と右伸展共に左に伸張痛。
つまり、上半身の全ての動作で左側に痛みが生じます。
整体での徒手検査では、損傷程度にもよりますが、圧痛や熱感、筋肉のこわばりがあります。
多裂筋の損傷例。
筋肉の負荷が強くなる動作は伸張性収縮で、図6のような動作です。
台の上に置かれた荷物を左から右に下ろすと左の多裂筋に伸張性収縮がおきます。

また、このような動作を以下の要素で行うほど損傷リスクは高まります。
・反復して何度も行う。
・荷物が重い。
・早く動かす。
・猫背で行う。
・普段から腰が疲労気味で筋肉が硬い。
・腰椎ヘルニアがある。
・腰や骨盤の骨格が歪んでいる。
多裂筋の筋連結。
筋連結がある筋肉に疲労やコリがあると、その他の筋肉の負担が増えるため、肉離れのリスクは高くなります。
多裂筋(図3参照)と筋連結がある筋肉は、最長筋、腸肋筋、大殿筋、回旋筋があります。

これらの最長筋、腸肋筋、大殿筋、回旋筋に筋疲労やコリ、弱化は、協調性のバランスが崩れ多裂筋の疲労が増し、肉離れによるギックリ腰を起こりやすくなります。
くしゃみによるギックリ腰。
くしゃみでもギックリ腰になることがあり、その理由は2つあります。
・筋疲労の蓄積。
・腰椎椎間板ヘルニア。
筋疲労の蓄積
個人的にもクシャミのしすぎで肋間筋を痛めた事があり、
咳をする度に激痛が走ることが数日も続いた経験があります。
クシャミによるギックリ腰の場合には、肋間筋ではなく腰方形筋(下図参照)です。
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腰方形筋の起始停止
腰方形筋の起始は、骨盤の腸骨稜。
停止は、腰椎横突起や胸椎12肋骨。
腰方形筋の働き
この筋肉の働きは、以下のものがあります。
・片側の収縮で上半身の側屈。
・両側の収縮で上半身の伸展(背屈)。
・呼吸補助筋の働きで、息を吐く際に働く。
腰方形筋は呼吸の補助筋としての働きがあり、息を吐く際にも使用されています。
風邪などで何度もクシャミをすると筋疲労が生じます。
また、以下の事が重なるとクシャミでのギックリ腰のリスクは高くなります。
クシャミでギックリ腰しやすいタイプ。
・強いクシャミをする。
・猫背姿勢を日頃している。
・腹圧が弱い。
強いクシャミであるほど筋肉の収縮が強くなるので、ギックリ腰の予防の為に、できるだけ咳を抑える事を勧めます。
腰方形筋は背屈筋ですので、猫背姿勢を日常生活でしていると、この筋肉に疲労溜まりがちです。
腹圧が弱い人は背筋の疲労が強くなります。
例えば、胡坐(あぐら)の姿勢(図8)で腰が背部に反り、背筋が疲労します。
それに加え腹圧の低下があるとさらに背筋は疲労します。
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腹圧についてはコチラで詳しく説明しています。
腰方形筋の筋連結。
腰方形筋の筋連結は、大殿筋、横隔膜、腸肋筋、最長筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋があります。
これらの筋肉の疲労やコリ、弱化は、腰方形筋への負担が増え、ギックリ腰のリスクが高くなります。
腰椎椎間板ヘルニア
今回は、筋肉の損傷によるギックリ腰の説明をしています。
椎間板ヘルニアによるギックリ腰は、神経の圧迫や牽引によるギックリ腰の方で説明しています。

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