「治りますか?」という質問。

よくある質問

治りますか?という質問。

お客様からの問い合わせで

「治りますか?」

という質問がたまにあります。

その質問に

「こうこうこうで治るとは言えません」

と説明していますが、稀にキレるお客様もいます。

うるまカイロの広告では、ビフォーアフターの写真を載せているので、それを見ての反応なのか。

※効果はひとそれぞれです。※個人の感想です。

という事を書いていても、目に入っていないのかもしれません。

また、症状が長年続いて、それが解決できない不安からの怒りである場合も考えられます。

なぜ、治るとは言えないのか?説明していきます。

なぜ?「治る」と言えないのか?

最初に書きますが、基本的に医者以外が治るという言葉を使ってはいけない事になっています。

ですが、ここではお客様の意を組んで「治る」という言葉で説明します。

まず、病気や怪我に対しての「治る」という意味を辞書で調べると「好ましい状態に戻る」とあります。

これは私の思っている治るとは違います。

また、怒るお客様は、私が思う「治る」と違う意味を持っているのかもしれません。

私が思う「治る」は、治す行為を受けた後に、最低でも数ケ月間は症状がでない状態だと思っています。

辞書での「好ましい状態に戻る」という言葉では、数時間、もしくは数日間症状がなくても「治る」という意味も含み、実際の日常会話でも症状の種類や程度の「治る」を用いる事もあります。

ここで仮に、お客様が1年は症状がでないような場合を「治る」と思っていた場合に問題が生じます。

施術後、私が思う治ると違う意味の解釈をしているお客様が、数ケ月後に再発したら

「再発したぞ、治ると言ったじゃないか?」

という押し問答が発生します。

また人によっては、数年は症状がでない状態を「治る」と思っている可能性もあり、安易に治るとは言えません。

お客様が使う「治る」の意味

また、お客様が思う「治りますか?」という質問の意味を推測すると、以下のことも考えられます。

・自信を示して欲しい。
・励みになるから言って欲しい。

自信を示してほしい。

自信を示して「治る」と言って欲しい。

そういうところに通いたいという思いがあると思います。

ですが、100%治るとは言えません。

では「10人に2人は良くなりますよ。」

という言い方でもよいので言ってほしいかもしれません。

ですが、それさえも言いずらい理由があります。

そういう言い方をしても結局、曖昧でしかないからです。

曖昧な訳。

曖昧になってしまう理由は、お客様の症状の原因が、はっきりしない事にあります。

整体に来られるお客様の症状の原因は、以下のことが複数含まれており、また整体では改善できない原因もあります。

・強い負荷による損傷が原因。
・病気による関連痛。
・生活習慣が原因。
・個人の体質が原因。
・修復しない組織が原因。
・原因不明

強い負荷による損傷が原因の場合。 

損傷による痛みは、患部が傷ついた後の炎症反応による痛みです。

基本的に損傷による傷は、何かを受けたり、食べたりしても瞬時に修復する事はありません。

例:捻挫や捻挫、肉離れなど

このような損傷が原因で痛みが出ている場合、整体を受けても即座に傷が修復することはありません。

また、損傷後のリハビリ過程で患部の負担を減らし痛みを減らす施術はできますが、それがどれくらいの期間で治るかは、憶測程度でしかありません。

それは、個人の自己治癒力の能力値や、日頃の患部への負担のかけ方が個人個人で異なるためです。

日常生活や仕事の影響で患部に対して修復程度に合わない負荷をかけた場合、それに応じて改善しにくくなるだけではなく、再発や悪化することもあります。

また、治るまで安静にしていても治らない場合もあります。

安静期間が長いと筋肉は衰えていきます。

損傷前から体質的に筋肉が細い人はさらにその筋肉が細くなります。

また高齢者は、筋肉の落ち方がとても早い為、安静のしすぎは注意が必要です。

あまりに高齢であれば、治るという表現は難しくなり、少しでも痛みを和らげる施術をするしかありません。

このような事があり損傷による痛みが原因の場合には、安易に「治る」とは言えないのです。

損傷部位へのリハビリ

損傷度や修復過程で損傷部位への負荷のかけ方は、異なります。

損傷が強ければ患部への刺激を極力減らし、安静にしなければいけません。

動作痛が軽くなれば運動を開始し、修復度に合わせた負荷をかていく事で回復を早めることに繋がりますが、損傷度に合わない負荷をかけると再発や悪化する事があります。

このように損傷部位には適度な負荷をかけなければいけないのですが、生活の為にと仕事に早く復帰し、損傷度に合わない負荷をかける方もいます。

このような場合、その方の生活や仕事への責任がありますので、仕事をするなとは言えません。

また、適度な運動をめんどくさがってなのか、安静が良いと思ってずっと安静にしすぎる方もいます。

安静のしすぎは、筋力が細くなり、筋肉が細いと筋肉の負担が増えて痛みを感じやすくなります。

このようなお客様の家や仕事での行いまで制限をかける事ができない為に、「治る」とは言い切れないのです。

病気による関連痛

病気による関連痛で腰に痛みを感じることがあります。

腰や脚に痛みが出る疾患は、コチラ。

病気になっているかどうかは、病院の検査でしかわかりません。

毎年、毎月、検査を受けていたとしても、何を調べる検査なのかで異なります。

病気が関連しているのであれば、うるまカイロで「治る、治らない」の判断はできせん。

生活習慣が原因

生活習慣が原因の痛みを治すには、体にプラスになる事と生活習慣でのマイナスになっている事の足し引きでプラスである必要があります。

「治る」= 体にプラスになる事 > 生活習慣でのマイナス。

「治る」と言えない理由に、お客様の生活習慣がわからないことがあります。

生活習慣とは、

・毎日の食事
・姿勢(猫背)
・睡眠の質
・仕事や家事での疲労
・悩みなど

この中で特に悩みは、私が聞いてもお客様はそこまで答えてくれません。

仲のいい人以外に悩みは、そこまで話したくないものです。

そして解決できない悩みは、精神的なストレスとなり脳に影響を与えて、病気に繋がったり、痛みを感じやすくします。

生活習慣が原因である場合、整体直後からしばらくは痛みがなくなっても、生活習慣を改善しなければ、再発する可能性があります。

この生活習慣の改善は、簡単ではありません。

仕事が原因であれば、職を変えるか、仕事内容を変える必要がありますが、容易ではありません。

また掃除や料理、家での姿勢が原因である場合、くつろぐ際の姿勢は変えれても、掃除や料理の姿勢は環境猫背と言ってやらざるを得ない姿勢で、変えるのは困難です。

整体はプラス

整体はプラスの部分になりますが、生活習慣のマイナスを減らせない場合には、体の調子をキープする上で定期的に整体を通う必要があります。

ただし、痛みや症状は生活習慣以外に個人の体質が影響し、体質次第では整体に通っているだけでは、間に合わない場合もあります。

この場合、痛みや症状の緩和に繋がるように整体を行うことになります。

治らないなら意味がないと思われる方の場合、整体は不向きです。

足し算、引き算について、詳しくはコチラに書いてあります。

個人の体質による影響。

整体で改善できる症状に対しての治りやすい体質や痛みがでにくい体質は、大きくわけて以下の4つが関係しています。

・自己治癒力。
・筋肉の量。
・痛みの閾値や脳の錯覚。
・骨の変形

これらは、実際に症状にどれくらい関与しているか判断できないものです。

また、以下の体質の場合、患部が完治していても痛みを感じることがります。

・筋肉の量が少ない。
・痛みの閾値が低い。
・脳の錯覚による痛み。

これらが痛みと関係している場合、治るという表現は難しくなります。

ただし、まったく治らない訳ではありません。

治す方法は、それぞれ以下の方法になります。

・運動し筋肉を増やす。
・疲労を減らす。
・認知療法で脳の錯覚を治す。

ですが、これらの方法を痛みの原因になっているであろうお客様に話しても、それを正す努力を継続する人は限られています。

触診や圧痛でわかる。

原因になっている人の確認は、それぞれ以下の方法で行っています。

・筋肉量は触れて確認。
・閾値が低い人は、施術中の弱い刺激で痛みを訴えます。
・脳の錯覚は、動作で怖がる人や患部周囲の筋肉を無意識に働かせ、施術で緩めてもすぐに筋肉が硬くなります。

自己治癒力を測定する検査は確立されていません。

骨格の歪みは視診や触診である程度確認できますが、骨の変形は病院で画像検査をしないと正確にはわかりませんし、骨の変形があっても筋肉の量が多ければある程度それをカバーする事はできます。

例:側弯症を抱えながら100m世界記録保持者のウサインボルト氏。

自己治癒力

自己治癒力が高いと修復期間は短くなり、低いと長くなります。

この自己治癒力ですが、未だに研究が進んでおらず、憶測程度の情報しかありません。

憶測ですが、内臓の機能低下と自己治癒力は、関係していると思われます。

内臓の機能は20歳と80歳では大きな差があります。

20歳を超えている人であれば徐々に低下しているのを自覚している人が多いと思います。

60歳を超えたお客様に体の不具合を聞いた時、60歳を超えると地盤沈下が起きたような修復力の低下を確実に感じるようです。

また60歳を超えた辺りから病気による死亡率が高くなる事から、60過ぎは急激に落ちるものだと思われます。

ただし、その能力値は個人差がありますが、厄年の年齢でそれが急激に低下する時期だと思います。

また、以下の記事で自己治癒力について調べたことを書いています。

自己治癒力とは
自己治癒力と心の関係性

筋肉量

筋肉のつきやすさは、自己治癒力と同じく年々低下しますが、努力をすれば筋肉は太くなります。

ただし、負荷が減ればすぐに減り始めるのが難点です。

廃用性萎縮

誰でも体を動かさないと関節の可動域の減少や筋肉が細くなる体の生理反応があり、これを廃用性萎縮と言います。

お客さまは痛みで安静にしている場合、以下の心理があると思われます。

・大事に思って安静にしている。
・動かすと痛いから安静にしている。
・ただ単に動くのがめんどうくさい。
・家族にかまってもらえる。またはかまってもらいたいという心理。

どちらの心理であっても、安静のしすぎは痛みを感じやすい体質になってしまいます。

特に高齢者の場合、痛いからといって寝てばかりいると1週間で10~15%の筋力低下が起こると言われており、安静をしすぎると以下の理由で痛みを感じやすくなります。

・骨格を支えることが難しく関節に負担がかかる。
・細い筋肉だと筋肉に負担が増える。

筋肉が太ければ動作時の軟骨へ負担が減り、筋肉の負担も減らせるため動作時の痛みを減らす事ができます。

加齢と共に関節の痛みが増えるのは、このことも原因にあります。

痛みの閾値や脳の錯覚

痛みの感覚は、個人によって異なり、弱い刺激でも痛みを感じる人もいます。

これは痛みの閾値といって、主に疲労が原因となり、慢性疲労では痛みを感じやすくなるというものです。

痛みの閾値については、コチラで説明しています。

脳の錯覚は、痛みへの恐怖や治らない期間が長くなると、患部が完治していても脳が痛みと関係する動作自体を痛みと感じてしまうものです。

修復しない組織がある。

関節の間にある軟骨や背骨の間にある椎間板は、一度傷つくと元の機能には戻ることはありません。

ただし、初期の段階で軽度であれば元に戻ることもあります。

この軟骨や椎間板の損傷程度の正確な検査は、病院での画像検査が必要です。

徒手検査では憶測でしかありません。

原因不明

痛みの閾値や脳の錯覚による痛みは整形外科で受診してもわからず、骨に異常がなければ原因不明に分類されることになると思います。

そのような検査を受けたい場合は、ペインクリニックがある病院にになると思いますが、受診する前に電話で確認した方が良いと思います。

また、病院で検査しお薬を飲んでも良くならない。

整体を受けても良くならない。

今現在の医療では、原因がまだわからない痛みや症状もあり、そのような場合には手探りで探していくしかないです。

励みになるから

「治る」という言葉は、励みになります。

その言葉だけで病気が治ることもあるほどで、プラシーボ効果と呼ばれます。

プラシーボ効果とは、

プラシーボ効果とは、ただの飴玉でも、医者が

「これは高価で手に入りにく希少価値があり、これを飲んだ人はほとんど治っている実績があります。」

と言われたら、嘘の薬でも治るというのがプラシーボ効果です。

それだったらどんどん「治る」って嘘を言った方がいいと思うかもしれません。

ですが、治らなかった場合、私とお客様の気持ちは落ち込みます。

その落ち込む気持ちは、症状が強く期待値が大きいほど落ち込み度合いは大きくなる傾向にあり、その後に急速に症状を悪化させることがあります。

プラシーボ効果の実験は、50%の人に効果があったとされていますが、それからすると「治る」と聞いた2人に1人は症状が悪化するリスクが高くなるとも言えます。

これはハイリスクハイリターンであり、博打のようなものです。

改善率を正直に話す場合。

また正直に改善率を話した場合、価値観の違いにより治り方は異なります。

お客様が思う改善率より低いか高いかで「励みになる」か「落ち込む」かにわかれます。

例えば、しびれの症状に対して仮に50パーセントの確率で良くなると言った場合。

お客様が「こんなに良くなるんだ」と思うのか。

「こんなに治らないんだ」と思うのかで、後者の場合だと先ほど説明した話より程度は下がりますが同じ結果に繋がります。

その為にうるまカイロでは、改善率については質問されない限りお答えしておりません。

そして、聞かれた場合、嘘は良くありませんので正直に話しています。

このような事があり、安易に「治る」、「どのくらいで治る」という表現も難しくさせています。

ただし、明らかに軽度の症状で不安がっているお客様には、治るという言葉を使うことがありますが、これまで説明した条件つきになります。

補足:プラシーボ効果を高める方法

プラシーボ効果を高める方法があります。

それは本人が現状を受け入れる事と、信じる、信じ続けることです。

このような考えができる日本人は、少ないと思います。

何かしらの宗教を本気で学んでいる人は、それができやすい人です。

日本人は、

「神様!お願いします」

と願うことはあっても、それを本気で願う人は少ないです。

日本人だと神社にお参りする事があると思いますが、年末年始の初詣だけに行く方が多く毎月、毎日と定期的に通う人は少数です。

私も神社に毎年年始に初詣と商売繁盛を祈願するだけです。

このような理由で「祈り」や「信じる」という言葉に慣れていない為に、その言葉に胡散臭く思ってしまいます。

ですが「病は気から」という言葉に対しては、経験的に正しいと思う人が多いと思います。

それを信じる事は、自己治癒力を高めることに繋がります。

ただし、これは無理に信じようとするものではなく、自分自身で納得し信じきれるものになります。

自己治癒力と心の関連性は、コチラ。

まとめ

うるまカイロに整体を受けに来られるお客様の症状は、以下の症状が多いです。

・体幹部(腰、背中、首)や腕、脚の筋肉の痛みや関節痛。
・しびれ
・慢性頭痛
・疲労や気分の落ち込みなどがあります。

これらの症状が出る原因は、大きく分けて以下の5つです。

・強い負荷による損傷が原因。
・病気による関連痛。
・生活習慣が原因。
・個人の体質が原因。
・修復しない組織が原因。
・原因不明

このどちらとも整体を受けた後に3ケ月間痛みが出ない、再発しないことを約束する事はできません。

理由は、一言でいえば以下のようになります。

①損傷部位は即座に修復するものではない。
②病気の検査は、うるまカイロでは出来ない。
③生活習慣を改善できなければ再発する可能性が高い。
④体質も症状の原因のひとつである。
③軟骨や椎間板の損傷は、元の機能に戻ることは少ない。
④原因不明であれば、試して結果をみるしかない。

最後に

「治りますか?」という質問に「治る」と言えない理由を書きました。

その事について書いたので、まったく症状は良くならないと思われそうです。

うるまカイロでは「治る」ではなく、「改善」、「良くなる」という言葉使いになります。

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました