気象病とは
気象病とは、気候の変化によって生じる体調不良の総称をいいます。
ここでいう気候の変化とは、気圧や気温、湿度などがありますが、特に気圧の影響を受けて症状が表われます。
原因は、環境の変化による自律神経への負担と言われていますが、実際にはその他の要因も影響しており、個人個人で症状の表れ方に差がでます。

主な症状
頭痛、めまい・耳鳴り、関節痛・古傷の痛み、肩こり・腰痛、倦怠感(だるさ)、気分が落ち込む、動悸、吐き気 。
主な原因
主な原因は、以下の3つ。
①自律神経の乱れ
②内耳への影響
③血管の拡張・収縮
①自律神経の乱れ
体内では、体内温度や血圧などを一定に保とうとする働きがあります。(恒常性維持能力:ホメオスタシス)
また、気候が変化すると体はそれに合わせて体内の調整を行っていますが、それは脳の疲労(ストレス)になっています。
そして脳の疲労が個人の許容値を越えたときに、脳がオーバーヒートしたような状態になり、脳の役割である自律神経の調節機能が低下し、自律神経に関係する症状があらわれるというものです。
また脳の役割は、自律神経の調節だけではありません。
脳は多くのことを処理しており、他の要因で脳の疲労が蓄積すれば、気象病は発症しやすくなります。
このような症状の発症は、ストレスが要因となって病気になることと同じと言えます。
このような場合、どのような症状がでるかは、個人の弱い部分や疲労が溜まっている部分に発症しやすくなります。
ストレスの記事は、コチラ。
②内耳への影響
内耳は、耳の中にある器官です。
主な役割は、聴覚と平衡感覚の役割をもっていますが、気圧を感じ取る役割もあります。
この気圧の差が影響して、症状が発症することがあります。
気圧とは、体にかかる空気の重さを言い、それゆえ標高が高くなるほど気圧は低くなります。
つまり、気圧が高いと体への圧力が増え、気圧が低いと体への圧力は減ります。
そして気圧は標高の高低差だけではなく、天気予報で表示される低気圧や高気圧によっても変わります。
高気圧の場合は、上空から地上へ空気が下降しており地表での空気の密度は高くなり人体への圧力が強まります。
低気圧は逆の働きが生じますが、気象病はこの低気圧の際に発症が多くなります。
体の平衡感覚は、内耳の中にあるリンパ管内でのリンパ液の流れを感じとり、それを脳が受け取って体のバランス保っています。
気圧が大きく変化すれば内耳のリンパ管への圧力も変わり平衡感覚に作用しますが、この影響を受けて人によって症状が発症することがあります。
③膜や管の拡張や収縮
先ほどの「②内耳への影響」で気圧が体の表面にある皮膚だけではなく内耳に圧力が加わる話をしましたが、これはパスカルの原理という仕組みが働いています。
この体内への圧力は、内耳にだけ作用するわけではなく体内にあるすべての組織や器官にも加わっています。
例えば、気圧の変化によって血管の拡張や収縮が頭部の皮膚や脳に作用すれば、そこの血流の減少や増加につながり、片頭痛や緊張型頭痛が生じやすくなります。
気圧と血圧の関係は、気圧が下がると血管が拡張しやすくなり、それによる血圧低下につながる可能性があり、これらは恒常性の機能低下によって生じやすくなります。
気圧の上昇では、逆の作用が働きます。
片頭痛は、脳内血管の拡張、緊張型頭痛は頸や頭部の筋肉の血管収縮による血液循環不良が原因と言われています。
また、私たちの体の中には、関節を動かしやすくするために関節包や筋膜という組織や器官があります。
これらに異常がなければ、気圧の変化が痛みに影響することはありません。
ですが、関節包や筋膜に損傷や炎症がある状態で気圧が変化しそれらが拡張すれば、傷口が開くこととなり、痛みに繋がる可能性があります。
慢性頭痛の記事は、コチラ。
整体による気象病改善
ストレスは、精神的なストレスだけではありません。
簡易的に言えばストレスは、脳の負担や疲労のことと言えます。
ストレスについては、コチラで詳しく説明しています。
そのストレスを受け取り対応するのは脳ですが、いくらでも処理できるわけではなく、処理できる量も個人でことなります。
また、日頃受けているストレスの総合的な量も個人で異なります。
冒頭でも触れましたが、処理できる量(許容値)を越えたときに体の弱い部分やダメージがある部位に症状がでやすくなります。
以前、うるまカイロの整体の施術でストレスが減るのか?という検証を行い、ストレスを減っていることがわかりました。
検証結果は、コチラ。
うるまカイロの施術では、ストレスが減るので気象病も改善し、発症しずらくなっていると言えます。
また、気象病で生じる可能性のある主な症状は、ストレスを抜きにしても当院の施術で改善できるものもあります。
筋肉のコリや歪みが関連する痛みは、整体の施術で改善できます。
例えば、気象病の症状には、肩こり、腰痛、倦怠感(だるさ)、関節痛、緊張型頭痛がありますが、これらは筋疲労との関連が大きく整体の得意とする分野です。
また、めまいは内耳だけが関連しているわけではありません。
脳内での平衡感覚の調整は内耳からの情報に加え、手足の位置感覚や視覚の情報を脳が受け取って、総合的にバランスを保っています。
この手足や目の情報を狂わすような要因があればめまいが生じやすくなります。
例えば、手足の位置感覚は手足から脳を結ぶ神経の圧迫、視覚では眼圧の高まりがめまいを発症させやすくします。
神経の圧迫は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、慢性的な筋収縮による圧迫があります。
また内耳や眼球内の液体は脊髄液と通じている部分があり、脊髄液の循環が悪くなるとその影響を受けやすくなります。
当院の整体では、これらを改善させる骨格矯正をおこなっており、より気象病を改善できる整体となっております。
気象病への対策
気象病を最も誘発させる要因は、気圧変動ですが、変動が多い時期をネットで検索すると
春(3月〜6月頃)と晩秋(10月〜11月頃)、梅雨(6月〜7月)。
となっています。
また、沖縄の夏は台風が直撃しなくても近くを通ることが多く、その影響を受けます。
それを含めると冬以外の季節となります。
また、冬は冬で手足や頭部が冷えることで痛みを感じやすくなる季節です。
つまり、気象病の対策は、突発的な誘発への対策を1年中続けることが大切です。
また、気圧の変化を前もって知り、気圧変動が強くなる日の前に準備をすると未然に防げたり、症状を抑えることができます。
気圧予報は、コチラ(日本気象協会 tenki.jp)
事前の準備とは、
・日頃から生活習慣の改善を行なっておく。
・筋疲労や歪みを抑えるために整体を定期的に受ける。
・痛み止めを持っておき、気象病を感じたら早く服用する。
※市販の痛み止めは、週3~4日以上の服用を続けると慢性的な副作用が生じることがあり、多用は禁物です。
整体は、生活習慣の改善が苦手な人の助けになりますが、生活習慣の改善と合わせて行えればさらに改善します。
生活習慣の改善
生活習慣の改善には

・規則正しい睡眠
・バランスの良い食事
・適度な運動
・ぬるめの湯舟につかる、笑うなどで自律神経を整える
・腹巻、タイツなどを利用し体を冷やさない。
※ぬるめのお湯(38~40℃)に10~15分浸かるのが理想的

気象病とめまいの関連を示す研究
片頭痛やめまいの症状があって整体に来られるお客様に、天気によって辛くなるかと聞くと8割程度は、あると答えます。
痛みは雨の日よりも曇りの日に強く、繊細な方は台風が近づいてくるのがわかると答える方もいます。
下記の日本経済新聞の記事にも同様のことが書かれています。
天気と痛みについてのエビデンスや研究をネットで検索し、調べたことをまとめますが、天気が体に及ぼす影響については、完全解明されていないようです。

エビデンス(研究結果)や記事
ひろつ内科クリニックの記事
内耳と気圧の関係
内耳疾患を持つ患者の6割が「天気の変化でめまいが悪化する」と回答。
特にメニエール病では、気圧低下が内リンパ水腫の増悪因子となる。
2020年の研究(Sato et al., Auris Nasus Larynx, 2020)
自律神経との関係
低気圧環境下で心拍変動解析を行うと、自律神経の乱れが有意に増加し、めまい症状の発症リスクが高まる。
日本めまい平衡医学会の報告(Yamamoto et al., J Vestib Res, 2019)。
女性ホルモンとの関連
気象病は女性に多い。
めまいや頭痛の症状は個人差が大きいが、その理由に月経周期やホルモン変動が関与。
(Nakai et al., Headache, 2021)
参考記事(CINI)
天候や季節変化による体調への影響
「健康と気候に関するアンケート(国内実施)」の調査結果では、一般生活者及び慢性疾患患者の約7割が天候や季節変化による体調への影響を経験している。
気圧や気温の変化が痛みに与える影響
気圧・気圧変化量・気温・気温変化量のうち、気圧がもっとも痛みに影響を与える因子。
日本経済新聞(ネット)
神経科医ウェルナー・ベッカー氏が担当した片頭痛患者の多くは、頭痛の引き金に天気を挙げた。
カナダ、カルガリー大学カミング医学大学院臨床神経科学科の名誉教授である氏は、「自分は『人間気圧計』だと言う患者さんが何人かいました」と言う。
関節炎や線維筋痛症の患者、3人に2人が荒天時には関節や筋肉の痛みが強くなると報告している。
天気が変化すると、その地方で痛みの症状に関するネットでの検索数が増えるという米国での研究がある。
片頭痛や慢性の痛みを持つ患者の約70%が天気によって予定を変えると答えた米ジョージア大学の調査がある。
根本的な原因はまだ解明されない理由
片頭痛は激しい発作性の頭痛ですが、吐き気を伴う場合や、光に過敏になることもあります。
研究者は、脳の異常な活動や遺伝子が関わっていると考えています。
天気と片頭痛の関係がはっきりしないのは誘因があっても、それが必ずしも片頭痛を引き起こすわけではありません。(片頭痛の専門家で神経科医のヤン・ホフマン氏)
片頭痛の誘因は、天気の変化以外に睡眠不足、カフェインの摂取など日常生活の急激な変化に関連することがあります。
これらの誘因は片頭痛の発作が起こる可能性を高めるだけです。
ホフマン氏の仮設
天気の悪い日に片頭痛が悪化するメカニズム(仮説)
・「気圧の変化が脳の特定の領域の活動を活発にするから」
・「中耳の気圧の変化により、協調運動や平衡感覚をつかさどる脳領域の活動が活発になるから」
・「気圧の変化により血管が収縮し、脳への血流が変化するから」
関節痛
リウマチ専門医であるヘザー・ブキリ助教(米カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の見解。
関節炎に関連する疾患(関節炎や全身性エリテマトーデスなど)を持つ患者の約3分の2が、天候の変化と関連した関節痛を経験している。
特に気圧の低下があり、湿度の上昇、気温の低下により関節痛を経験(65%)する。
ただし、気温や湿度と痛みの関係は見られなかったとする研究もある。
関節内の空間は、外よりもわずかに圧力が低く、気圧の変化はこの空間を膨張や収縮を引き起こしそれが痛みに影響する。
ブキリ氏による研究結果の相違の見解
ブキリ氏によると研究見解の相違は
・研究の多くが短期間
・患者の自己申告に頼っている。
また、研究を厳密に行うのなら、管理された環境に患者を置き、毎日同じ行動をしてもらう必要があると言う。
心血管疾患
気圧は、心血管系や呼吸器系の健康にも影響を及ぼします。(米メイヨークリニック医科大学の心臓専門医パトリシア・ベスト氏)
標高が高くなると、血圧も血液粘度も肺動脈圧も高くなります。
気温の変化も強い影響を及ぼし、気温が高すぎても低すぎても、心臓発作や脳卒中による死亡者数が通常よりも多くなります。
心血管疾患の場合、極端な暑さは死亡率を2.2倍に増加し、極端な寒さは、死亡率は9.1倍にもなります。
気温が極端に低いときには手足の血管を収縮させて、脳などの重要な臓器に血液を送ろうとします。
血管の収縮によって血圧が上がるため、心血管系の病気がある人は心臓発作を起こしやすくなります。
反対に、気温が極端に高いときには、体は皮膚に送り込む血液を増やそうとして心臓を酷使します。
また、天候の急変によって気圧と気温の両方が変化すると、どちらか一方だけの変化よりも心血管系疾患に大きな影響を与えると言える。
その他の実験や検証
①気象変化と痛み(佐藤純、名古屋大学動物実験支援センター)
②天気痛の本質と治療対策(佐藤純、日本頭痛学会誌,49:81―83,2022

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