良い姿勢とは
良い姿勢を考える際に立位と座位がありますが、基本は同じ。
※眠りの姿勢は、コチラで書いています。
日頃から良い姿勢を意識することは、健康を長く維持する上で大切なことです。
普段の生活で悪い姿勢を続けるほど体に負担がかかり、老後にくるはずの体の強張りが早く訪れるリスクは高くなります。
悪い姿勢
悪い姿勢をし続けると、以下の不良が生じやすくなります。
・椎間板の劣化を早める。
・背骨の骨格に歪みを生じさせる。
・筋疲労しやすい。
・膝や股関節を傷めやすい。
悪い姿勢を続けると背骨の骨格が歪みます。
その歪みは、背骨の後湾や過前弯を生じさせやすく、後湾が強くなるほど回旋や側屈の歪みも強くなっていきがちです。
それが慢性化するほど癖となり簡単なストレッチや運動をしただけでは元に戻りずらくなります。
癖は、筋肉のバランス不良やサブラクセーションを関節に生じさせていきます。
※悪い姿勢の例は、コチラに多数載せています。
※サブラクセーションとは、コチラで説明しています。
良い姿勢
良い姿勢は、筋肉や関節に負担の少ない、前後左右のバランスのとれた姿勢をいいます。
具体的には、立位や座位の姿勢をとったときに極力、背骨に側屈や回旋変位少なく、適度な生理的湾曲を維持している姿勢です。
生理的湾曲は腰部と頸部には適度な前弯、背部には適度な後湾があります。(図1参照)

良い姿勢をキープするには、日頃から姿勢を意識する習慣が必要ですが、その姿勢を支える体幹の筋力も必要です。
特に事務職などの机に向かうことが多い人は、その際に腕を机に載せることが多くなりますが、その影響で猫背になりがちです。
また、運動不足になりやすいことに加え、座位での猫背姿勢は腹部が脱力し腹圧が低下しやすく、それにより良い姿勢をキープしにくくなっていきます。
そして腹圧が低下すると背筋が酷使されやすく、肩こりや腰痛が生じやすくなります。
良い姿勢のメリット
良い姿勢を続けることができれば、以下のメリットを得られます。
・腰痛や肩こりの予防
・集中力やパフォーマンスの向上
・見た目の印象が良い、若く見られる。
悪い姿勢でのデメリット
また、悪い姿勢は以下のデメリットが生じやすくなります。
・呼吸が浅くなることで脳が働きづらさや気分の落ち込み。
・臓器を圧迫し内臓の機能低下。
これらの影響により体が疲労しやすくなります。
良い姿勢での立ち方
一般的によい姿勢とは、以下のような立ち方になります。
良い姿勢のポイント(立位)
①横から見て、耳、肩、腰、膝、くるぶしが一直線に並んでいる。(下記詳細)
②顎を上げない、かつ引きすぎない。
③お腹に軽く力が入っている。
④力を入れすぎない。
⑤骨盤を立てる。
横からみた良い姿勢
立位での良い姿勢とは、図1左のような姿勢です。
それは、以下のポイントが鉛直線上(地面に対して垂直な線)に並びます。
・耳孔や耳たぶ
・肩の中心
・膝蓋骨後方
・外果前方

この方法でチェックするには、糸の先に重りをつける必要があります。
それを自分自身で確認するには、非常に手間です。
自己チェック法
簡易的に自分自身でチェックする方法として、壁に背をつける方法があります。(図1右)
壁に背をつける際に、良い姿勢ができると以下の5つの部分が壁につきます。
・背中
・かかと
・お尻
・両肩
・頭
ですが、猫背が体に染みついている場合、両肩や頭が壁につけにくく感じます。
そのように感じた方は、
・肩こり・腰痛が起きやすい。
・呼吸が浅くなりがち。
・ヘルニアや圧迫骨折のリスクが高い。
・自律神経を乱す傾向がある。
などのリスクが高くなり、姿勢を正す意識を持つことを薦めます。
また、腰部の生理的湾曲は、壁に背をつけた時に腰と壁の間に手の平がひとつ入るくらいと言われています。
腰に手が入らない方
腰に手が入らない方は、腰椎の前弯が減少しています。
これは骨に変形がないとしたら、腰椎椎間板の変形と腰椎後方変位によるもので、腰椎椎間板ヘルニアが生じるリスクが高くなります。
また、ギックリ腰が発症しやすくなります。
このような場合、ご自身で出来ることとして、姿勢を正す意識を持つ事や腰を反る運動があります。
ただし、脊柱管狭窄症と病院で診断された方は、腰を反る運動は控えてください。
脊柱管狭窄症とは、コチラで説明しています。
腰に手が入りやすい方
腰に手が入りやすい方は、腰椎の前弯が強すぎる傾向にあります。
この過前弯を正すことは、簡単ではありません。
過前弯で腰に痛みが出ている場合、腹部の筋肉が弱化している事と腰部の筋肉が収縮傾向にあることがあげられます。
腹部の筋肉が弱化していれば、それによって高められる腹圧は低くなりがちです。
そうなるとより腰部の筋肉の負担が増えるために疲労しやすく故障しやすくなります。
ご自身で出来る事として、腹圧を高めるための体幹トレーニングがあります。
腹圧を高める横隔膜呼吸は、コチラで説明しています。
座位
日頃、座る際の環境は、くつろぐ姿勢と勉強や仕事での姿勢があります。
座位でのくつろぐ姿勢。
座位でくつろぐ際は、以下の姿勢があります。
・あぐらや長座(ちょうざ)
・椅子
・ソファー
・正座
・あひる座り
・横座り
この中で体に負担の少ない座り方を簡単にできるのは、椅子です。
各姿勢の詳細は、下記に記載。
椅子で良い姿勢で座るポイント
座位でのポイント座っているときの良い姿勢のポイント
基本は立位と同じですが、以下のように座ることで姿勢が崩れにくくなります。
①座骨を椅子に引っ掛ける(腰椎後湾の予防)。
②両足裏を床につける。(体幹が安定しやすい)
③椅子の高さは、太ももの裏が地面と水平になる高さ。(ハムストの圧迫予防)
また、パソコン作業をする際は、上記を守りつつディスプレイの中心を目の高さにもってくると姿勢を意識しやすくなります。
残念ですが、筆記作業で良い姿勢をすると作業効率が下がります。
職業病という名があるように、どちらを優先させるかは個人の選択になります。
仕事の効率を優先させると猫背になるものです。
世間的にはそれが一般的だと思いますが、骨格に歪みが生じやすく体も故障しやすくなります。
それを予防するには、定期的に整体に通うことやウォーキングやスロージョギングを勧めます。
良い座り方のチェックは、横から見た時に
・耳孔・耳たぶ
・肩の中心
が揃っています。

あぐらや長座
あぐらと言えば、男性が床に座る姿勢を言いますが、その姿勢は両膝が床から離れています。(図3参照)
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この座り方では、腰椎の前弯を維持することが出来ず後ろに曲がってしまいます。(図4参照)

長座もあぐらと同じく、腰の前弯をキープする事が困難です。
この姿勢を長年続けていると、腰の前弯が減ったり、逆に後湾する方もいます。
そうなると腰椎ヘルニアのリスクや骨密度が低ければ腰椎圧迫骨折のリスクを高めます。
ただし、正しいあぐらができれば別です。
正しいあぐらの姿勢は、股関節や腰、骨盤の柔軟性が必要です。
体に良いあぐら
体に良いあぐらは、耳孔や耳たぶと肩の中心が揃うあぐらです。
そして安定性を高める為に両膝を床につける必要があります。(図5参照)
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また、一般的なあぐらは足先をふくらはぎに載せますが、良いあぐらでは載せません。
つまり、両足やふくらはぎ、両膝も床につきます。
この座り方ができれば、腰の前弯が維持しやすくなります。
ただ、難点があり、股関節、腰椎や骨盤の柔軟性が必要な事と、腰や脚に障害や痛みがない事が前提です。
痛みがあると、良いあぐらをキープする事のは困難です。
ソファー
当院に来院されるお客さまに、家でのくつろいだ姿勢について聞くと、ソファーの利用が多いです。
ソファーの悪い点
クッション性が高いとお尻の高さが膝の高さより落ち込み、猫背を強いられることです。
この話をお客様にすると、
「背中にクッションを当てています。」
と言われる事が多いです。
確かに、背中にクッションを入れることは、猫背を緩和できて良い事です。
ですが、以下の確認をお願いしています。
・腰が後湾している。
・猫背になっている。
どちらか一つでも当てはまれば、腰、背中、首に負担がかかっています。
お金をかけて買ったソファー、残念ですが、背骨には悪い影響を与えてしまいます。
座る時間が5~10分程度であれば、支障はないと思いますが、長時間、長期間それを繰り返すと背骨の中にある椎間板に悪影響を及ぼします。
椎間板への悪影響は、変形や線維輪の破壊、消失です。
椎間板は、軟骨と同じく破壊されるとクッション性や安定性が低下し、元の機能に戻す事はできません。
椎間板の損傷は、コチラで説明しています。
正座
正座は、一見体に良さそうですが、ふくらはぎを圧迫し血流を悪くします。

脚がしびれるのは、その為です。
また、血流が悪いと以下のことが起こりやすくなります。
・むくみ
・筋肉の栄養不足や老廃物の滞留による痛み。
背筋を伸ばしての正座は、背骨にはよいですが、このような悪影響があり長時間行うことはおススメできません。
長時間同じ座り方をする事で発症する恐れがあるエコノミークラス症候群という病気もあります。
そしてふくらはぎ(腓腹筋やひらめ筋)や大腿の裏側にある筋肉(ハムストリングス)の圧迫を減らすために割り座(通称:女の子座り、あひる座り)がありますが、おススメできません。
割り座(女の子座り、あひる座り)
割り座は、あひる座り、ぺたんこ座り、女の子座りとも呼ばれます。
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正式名は、割座(わりざ)です。
正座と似ていますが、お尻が床につきます。
割り座は、下腿に体重が加わらず、ふくらはぎへの圧迫を減らす事ができますが、大腿部に内旋が生じます。
脚の内旋がどのような影響を及ぼしているのか、座位だとわかりずらいですが、立位で行うと一目瞭然です。
立位での大腿の内旋をさせるには、立った状態で足先(つま先)や膝のお皿の向きが内側に向く立ち方です。
このような股関節の内旋を続けると両膝間が広がります。
そうなると膝関節を変形させ内股O脚やX脚になっていきます。
また、この座り方を幼少期頃からの癖で続けていると脛骨内捻転(下腿の骨である脛骨が、捻転して変形)が生じる恐れもあります。
脛骨内捻転について、外部サイト。
関節ではなく骨自体が変形する成長障害が重症化すると、歩行障害が起こりそれを治すのは簡単ではありません。
病院で手術を行うか長期間矯正具を装着する事になります。
このような変形をもったまま成長期を過ごすのは、脚の障害だけではなく背骨の変形までも生じさせるリスクが高まります。
もし、お子さんがこの座り方をしているのであれば、即辞めさせてください。
横座り
人魚のポーズのように、片手を床につく座位です。
言うまでもなく、背骨の側弯や骨盤の歪みに影響します。
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仕事や勉強時の座位。
仕事や勉強時の姿勢を良くすると効率が落ちることがあります。
机で筆記作業をする際に、良い姿勢を維持したまま字を読んだり書いたりするのは、意識が姿勢に向きすぎて作業効率が低下しがちです。
パソコン作業の場合では、ディスプレイの中心が目線より下にあると顔が下を向き、それにつられて猫背になってしまいます。
この場合は、ディスプレイの高さを変えればよいのですが、ディスプレイが固定されていればそれは叶いません。
姿勢を良くしようと試みても解決できないこともあり、症状が辛くなっている人は整体で定期的に体のケアを薦めます。
よい姿勢を続けるのは、簡単ではない。
腰痛や肩コリがでる理由は、姿勢の悪さが原因となっている事がほとんどです。
お客様に姿勢について話す機会は多いですが、基本的に姿勢を改善するのは難しいのが現状です。
それは、私たちが生活をする上で猫背を強いられる環境が多からです。
良い姿勢をしたくても、家事や仕事では環境により猫背を強いられます。
また、良い姿勢をするには、意識すること必要で、意識し続けるのは困難です。
このように猫背を強いられると骨格に歪みができてしまいます。
症状緩和の為にできること
腰痛や肩こりがでるのは、姿勢が悪いことだけが原因ではありません。
症状緩和の為にできることは
・腰痛や肩コリに繋がることを減らすこと
・体にいい事を増やす。
つまり、足し算引き算でプラスになる生活をすることです。
整体を利用することもプラスですが、また腹圧を高める筋トレや呼吸法、適度な運動もプラスになります。
足し算引き算でやれる事は、コチラで詳しく書いています。
運動が苦手な方、時間がない方は、軟骨や椎間板への負荷を減らす為にも整体の利用を勧めます。


