肩こり、腰痛緩和に横隔膜呼吸。

横隔膜呼吸

横隔膜を使った呼吸法が肩こり・腰痛によい理由は、コチラで説明しました。

今回は、その方法について書いていきます。

横隔膜を使う呼吸法は、

①腹式呼吸
②腹圧呼吸

この2つがあります。

横隔膜を使った呼吸法は、一般的には腹式呼吸があります。

腹圧呼吸は、著者:山田知生、著書:「スタンダード式 疲れない体」の中で紹介されている呼吸法です。

どちらも横隔膜を使った呼吸になりますが、腹圧呼吸はややハードルが高く感じられます。

ですが、これを維持できれば肩こり、腰痛の改善効果が腹式呼吸より見込めます。

横隔膜呼吸の確認方法

横隔膜は、下図のように肋骨の内縁(肋骨弓)に付着する筋肉です。

空気を吸う時には横隔膜がお腹側に下がることで肺が収まっている肋骨内のスペースが拡大することで肺に空気が入ります。

また、空気を吸う時には、横隔膜が腹部に下がるのと同時に肋骨下縁が外側に広がります。

その為に横隔膜呼吸の確認は、肋骨下縁に手を添えて、膨らみを確認できます。

確認方法

学生の時に整列する時に前ならえを習うと思いますが、一番前の人が行うポーズです。

ただ、手が腰ではなく、肋骨下縁に添えます。

その時の指の向きは、親指を背中側、人指し指をお腹側となります。(

下図参照)

そして、呼吸をすると親指と人差し指の距離が広がるのを感じることができます。

腹式呼吸は、胸式呼吸より横隔膜が使われます。

もし、この指の距離が広がる感じが少ない人は、横隔膜を使った呼吸を日頃していない可能性があります。

胸式呼吸は、交感神経が優位になりがちで、今のストレス社会で高まりがちな交感神経をさらに高めてしまい健康によろしくありません。

差が少なかった人は、腹式呼吸の練習をおススメします。

腹式呼吸

腹式呼吸では、横隔膜と腹筋を主に使われます。

横隔膜と腹筋は腹圧を高めるために必要な筋肉です。

呼吸の説明は、詳しく書かれているサイトがあったのでコチラ(上智大学サイト)で確認してください。

腹式呼吸の練習

下図のように仰向けになり、両膝を曲げる。

吸気

両手は、みぞおちとおへその間くらいにおきます。

※写真では、見えやすくするために片手で行っています。

下図のように手をおいている場所が凹むように息を吐く。

呼気

息を吐く時は、口と鼻のどちらでも構いませんが、口から吐くと口から吸う癖もつきやすいと言われています。

口呼吸は、ウイルスが侵入しやすく、喉に炎症がおきやすいため、できれば鼻呼吸がよいです。

ただ、私は、口から息を細く吐く方がやりやすいため、口から吐いています。

手をおいている場所が膨らむように、鼻から息を吸う。

③と④を繰り返し行います。

以上。

腹式呼吸の練習では、仰向けの姿勢で行いましたが、慣れれば立位、座位、どの姿勢で行っても大丈夫です。

また、鼻炎持ちの方は、鼻呼吸がきびしいですが、定期的な運動や鼻うがいをすると改善が見込めます。

時間に余裕があれば、おススメします。

腹圧呼吸

腹圧呼吸は、腹式呼吸と同じく横隔膜を使う呼吸です。

呼気時(息を吐くとき)にお腹を凹ませず、吸気時に膨らんだお腹をできるだけキープしながら息を吐きます。

お腹を凹ませずに行うために、よい姿勢を維持しやすいという利点があります。

立位や座位でお腹を凹ます行為は、その動きにつられて上半身が前のめりになる力が働いて猫背になりがちです。

いい姿勢がキープされれば肺活量が増えるので、酸素や二酸化炭素の交換が増えて、体の機能を向上させることもできます。

腹圧呼吸の練習

椅子に座って行う練習がわかりやすいので、それを紹介します。

肩の力を抜いて、姿勢よく椅子に座ります。

手のひらを上にして鼠径部に両手指先を差し込む。

鼻から息を吸えるだけ吸う。

この吸う時に、両手の指先が鼠径部周囲の筋肉で圧迫されるように腹部に力をいれます。

突っ込んだ指を腹筋で押し返されるように感るかもしれません。

なんとなく息を吸うだけだと、指に圧力は感じないことが多いです。

指先は、小指まで差し込む必要はありません。

もちろん、親指も。

この指が挟まっている感じが、腹圧が高まっている状態です。

息を吐く。

呼吸を意識する際に深呼吸という方法があります。

その深呼吸で息を吐く時には、一般的に肩の力を抜いてと言われることが多いと思います。

その影響からなのか、自然と体がそうなる仕組みなのか、息を吐く時に力を入れる行為はやりずらさを感じます。

ですが、この腹圧呼吸では息を吐く時はお腹周りの筋肉に力をいれたままにします。

以上、腹圧呼吸は①~④を繰り返します。

この呼吸をする際の時間は、こだわる必要はないと思います。

ただ、自律神経のバランスをとる練習に吸うと吐くで1対2の比率がよいと言われているので、余裕がある方は、その方法をとるのも良いと思います。

例えば、4秒かけて息を吸ったら、8秒かけて息を吐くということです。

※安静時に限る。
運動中にこの比率で無理に行うと酸欠になりやすいので要注意。

腹圧呼吸を紹介しましたが、腹圧呼吸の練習を実際やってみたけど、

「指先の圧迫が鼠径部で感じられない」

という方は腹圧をかける筋肉が弱いのかもしれません。

腹圧を高める方法は、コチラで紹介しています。

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