脊柱管狭窄症

脊柱管(図1青色)とは、背骨、椎間板、黄色靱帯などで囲まれたトンネルで、脊髄神経が通ります。

図1:脊柱管
図1:脊柱管

椎骨の椎孔が重なる事でトンネルが出来ています。

図2と図3は頸椎1番と2番が重なった写真ですが、このように背骨が連結する事で脊柱管は作られています。

図2:頸椎1番と2番
図2:頸椎1番と2番
図3:頸椎1番、2番(上方図)
図3:頸椎1番、2番の頭方図

脊柱管の狭窄は

・椎骨の変位
・椎間板ヘルニア
・背骨や椎間関節から突出した骨(すべり症、分離症、背骨の変形)
・脊柱管前後の靭帯の肥厚、黄色靭帯、後縦靭帯

により、起こります。

この脊柱管が狭くなる事でその内部にある脊髄神経が圧迫されます。

症状は、圧迫される神経のレベルにより症状が異なります。

また、背中を伸ばすと脊柱管が狭まる事が多いためにその影響で歩くと5分程度で痺れがでる事が多いです。

神経の圧迫については、コチラで詳しく書いています。

原因

原因は、狭窄を起こしている病気によりますが、主な原因は加齢や生活習慣にあります。

年をとると背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、黄色靱帯が厚くなる事で脊柱管が狭くなります。

椎骨の変位

椎骨とは背骨の事を言い、変位とは位置のズレのことです。

この変位と椎間板の変形により、背骨の骨格は歪んでしまいます。

図4は、首の骨が上下に二つ並んだ状態ですが、これら骨が回旋、側屈、前後の変位(位置がズレること)をすると脊柱管は狭まります。

図4:脊柱管C1-C2
図4:脊柱管C1-C2

例えば、C1(首の一番上の骨)が前方変位すると図4のようになり、脊柱管は狭まります。

図5:頸椎C1前方変位
図5:頸椎C1前方変位

背骨は首、胸、腰とそれぞれ7,12,5個の骨があり、それぞれ歪む可能性があります。

脊柱管狭窄症は、神経圧迫の部分に目がいきますが、その強い歪みを補正する為に他の背骨も変位してそれぞれの脊柱管を狭めています。

神経の柔軟性も年齢が増えるほど低くなる為、その分症状がでやすくなります。

診断

診断には、MRIの画像診断が必要な為、その設備のある病院または整形外科で診察を受ける必要があります。

その設備は高額な為、病院によっては置いていない病院もあり、診察前に問い合わせが必要です。

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