骨格の歪みによる損傷リスク。

歪みによる筋肉の損傷リスク

私たちの体は骨格に歪みがあるとバランスをとろうとし、筋肉を使い補正します。

バランスをとる理由は、

・背骨の歪みを極力抑える
・目線を平衡に保つ
・痛みを避ける
などがあります。

例えば、右下図のような頭が体の前に突き出す猫背姿勢では、それを補うために背中を丸めます。

この猫背姿勢では頭の重みを支える為に首や背中の筋肉を使い続けることになり、それが一般的な肩こりとなっていきます。

その歪みが長期化するほど筋肉疲労が起きて、硬くなり柔軟性も欠けていきます。 

このような状態の筋肉は、何かの動作で急に伸ばされると損傷することがあります。

それが腰の筋肉で起きればギックリ腰となり、四肢の筋肉で起きれば筋挫傷や肉離れとなります。

また、筋肉のバランスが崩れると関節変形のリスクは高くなります。

例:膝関節

よく知られている例では、O脚やガリ股での膝関節変形があります。

O脚やガリ股では、上図のように膝の内側に圧迫が加わりやすくなっています。

このような状態で歩行を続けると内側の摩擦が大きくなるため膝内側で変形リスクが高くなります。

筋肉拘縮による変形リスク

そしてO脚やガリ股の方は、骨盤の後方回旋や腰椎の後方変位を伴っている場合には大腿の外側にある大腿二頭筋や大腿筋膜張筋が拘縮している事が多いです。

また、これらのような膝関節をまたぐ筋肉が疲労し固くなると、関節に圧迫を加えることになり変形リスクが高くなります。

例えば、腓腹筋が硬い場合。(上図参照)

腓腹筋は、膝の屈曲や足関節の底屈を行う筋肉で、大腿骨(上図A,B地点)と踵(C)に付着しています。

この筋肉が硬くなるとA,B地点とC地点の距離が短くなります。

そして上左図の大腿骨と脛骨との膝関節が圧迫されます。

筋肉が硬いままだと常に膝関節に圧迫が加わり、膝関節内にある半月板や軟骨にストレスが加わります。

そのストレスにより、半月板が擦り減りやすくなります。

膝関節をまたぐ筋肉は、腓腹筋だけではありません。

その他にハムストリングス、大腿四頭筋、縫工筋、薄筋、大内転筋、膝窩筋もあります。

これらの筋肉が疲労を起こし硬くなるとそれだけ変形リスクは高まります。

また、これは膝関節だけではなく、上半身の重みがのる股関節や背骨にも同じことが言えます。

股関節変形や背骨の圧迫骨折や椎間板損傷があります。

腰部タイプ別損傷リスク

腰椎前弯タイプ

例えば、腰椎の前湾が強いタイプの方は、腰の筋肉が収縮傾向にあります。

その筋肉が疲労抜きできずにいると硬くなり、伸びにくい状態になっていきます。

その腰の筋肉は前屈で伸ばされますが、前屈した際に硬いままで伸びが悪ければ、無理に引き伸ばされることになり損傷することがあり、筋挫傷タイプのギックリ腰になってしまいます。

腰椎後湾タイプ

腰の後湾が強いタイプの方は、椎間板の中にある髄核が後方へ移動しやすくヘルニアのリスクが高い状態です。

そこで前屈をすると腰の後湾はさらに強くなり、突出したヘルニアはさらに出てしまいます。

この動きを何度も繰り返していると、髄核が椎間板を損傷させることがあります。

これは椎間板損傷タイプの腰痛です。

詳しくはコチラで書いてます。

また、突き出たヘルニアが神経を圧迫すればしびれや痛みに繋がります。

そして高齢な方や骨密度が低い方は、骨の変形や圧迫骨折のリスクが高くなります。

ここまで腰部の過前湾や後湾について書きましたが、骨格に歪みによる損傷リスクは、腰だけで起こるわけではなく、背中や首でも起こります。

また、これらの歪みにより脚長差が生じたり、腕が上げづらくなることがあり、腕や脚にも影響がでることがあります。

予防

ここまで主に歪みによる損傷リスクについて書きましたが、そのリスクは歪みだけではなく

・運動不足(筋肉の弱化や筋肉の拘縮)
・オーバーワーク(疲労の蓄積)
・加齢や寝不足(回復力の低下)

により先ほどのリスクは増します。

このリスクを減らすためには

・疲労を溜め込ませず疲労抜きをする。
・歪みをそのままにしない。
・定期的な運動をして筋肉を弱らせない。

これらが大切になってきます。

ですが、

・運動が好きではない。
・運動する時間がない。
・仕事なのでやらなきゃいけない。

このような事が根本的にあり、これらの改善は難しいのが現状です。

このようなことから起こる症状に対して、当院を活用すれば症状がまったくでない訳ではありません。

ですが、活用頂ければ症状が出にくい体や症状を抑えることには繋がります。

症状が辛くなり、生活に支障がでてきた場合には、当院をご活用ください。

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