腰痛や肩コリ改善のために生活を変えられない理由。

腰痛や肩コリを改善しようと生活を変えようと思っても、それを続けれる人は少なく感じます。

それは

・恒常性機能。
・変化を嫌う本能。
・脳疲労。

の影響が考えられます。

恒常性機能の影響。

私たちの脳には、ホメオスタシス(生体恒常性)という機能が備わっています。

これは、体温や心拍などを一定に保とうとする機能です。

例えば、夏日で40度を超える暑い日でも体温を平熱に維持しようと働き、運動して上がった心拍は運動を中止すると元に戻ろうとします。

私たちの体の中にはこのように元の状態に戻そうという働きが備わっており、現状の生活を変えたいと思い行動をしても、結局元の生活に戻ってしまうと考えられています。

変化を嫌う本能

今の日本は、世界一安全と言われています。

ですが、明治9年(西暦1876年)の帯刀禁止令がでるまでは、刀を差したお侍が普通に道を歩いており、無礼を働いただけで「切捨御免」という名目で人を切ることが許されていました。

日常生活でも身の危険を感じる生活は、人が生存してから500万年前ほど続いていおり、外国では恐怖政治が成り立っている国も未だにあります。

また、悪い例としてヨーロッパ中世の魔女裁判と言われるような密告により死刑にされてしまうケースもあります。

このような環境は、外部からの侵入者や異端者を危険な存在とした風習から起こります。

現在の日本でも地域によっては、このような反応が強い地域もあるようです。

このような生活で生き残るには、周りと同じ考えや行動を起こす協調性が大切ですが、日本人は特にそれが強いと言われています。

日本人の運動習慣は男性で36%、女性は29%程度で、まだまだ低い状況です。

グラフ:公益財団法人生命保険文化センターより引用。

つまり、周りと同じ生活習慣と異なることをすれば嫌われると判断する癖が身についており、生活習慣の改善も普段とは異なる行動で、それに対して脳は警報を出してしまい

「今日から運動するぞ!」

と考えても、本能に負けてしまうのです。

本能とは

人として存在するようになってから500万年経っていると言われています。

このような長い年月での情報は、遺伝子や大脳辺縁系(脳の部位)には蓄積されており、本能と言われていいます。

動物の赤ちゃんは、本能的に誰に教わるでもなく生まれてすぐに立とうしますし、お乳を探します。

そのような本能が人の脳にも備わっています。

脳疲労

脳疲労とは、文字通り脳が疲れている状態です。

現代社会、やる事、覚えること、たくさんありすぎて脳は疲労傾向にあります。

また生活するために働かなくてはいけませんが、仕事以外にも立場によって育児や介護、料理、掃除、洗濯が加わります。

さらに、これらにストレス要素が加われば、さらに脳の余裕はなくなります。

脳の絶対的な役割は、生命維持です。

脳の負担が増大すれば、体に乱れが生じる事があります。

ストレスからおこる自律神経失調症は正にそれです。

それゆえに脳はストレスになることを避けようとします。

※ストレスは、精神的なものだけではなく、脳の負担になるもの全てを指します。

ストレスについては、コチラで書いています。

ストレスが増えて脳で処理することが膨大になると

「めんどうくさい」

と思って、活動させないようにしています。

このような現状があり

「姿勢を正そう」

「運動をしよう」

「食事を減らそう」

と思い、やり始めても

「今日は気分がのらないから辞めておこう」

「え~い、明日からがんばろう!」

「雨降ってるから・・・」

と脳がやらない為の理由を探しだします。

続かないのは、このような理由です。

だからといって何もやらないでは、何も変わりません。

もし今現在、症状があって放置すれば悪化するかもしれません。

結局のところ

結局のところ、このような理由があったからといって何もしなければ何も変わりません。

変らなければ、まだよい方で悪化するかもしれません。

それがただの筋肉痛ですんでいればよいですが、肩こりや腰痛を放置することは椎間板の変性を強めるリスクが高くなります。

椎間板の変性は加齢と共に劣化するものですが、それが若くして生じる人もいます。

それを防ぐには、放置するのではなく改善が必要です。

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました