サブラクセーション
カイロプラクティックでのサブラクセーションとは、整形外科で言われるサブラクセーションとは、意味が異なります。
カイロプラクティックは、アメリカから伝わった技術であるために、言葉の意味が違っています。
整形でのサブラクセーションは、脱臼を言います。
カイロプラクティックでは関節の動きが硬くなり、関節動作の妨げになっている関節を言います。
また、それが脊柱であれば神経伝達に悪影響を及ぼしかねない関節である場合もあります。
椎骨の動きが減少する理由。
サブラクセーション(関節の動きが悪くる)が生じる理由は以下のものがあります。
四肢の関節の場合は、②、③となります。
①椎間板の劣化や髄核の移動。
②損傷修復過程での筋膜や関節包の癒着や拘縮。
③固有筋肉の一部分が極端に収縮。
①椎間板の劣化や髄核の移動。
損傷していない椎間板は下図(左)になりますが、劣化が進行すると椎間板は最終的につぶれてしまいます。(下図右参照)
こうなると手遅れで、こうならないように体のケアを気をつけなくてはいけません。
運が良い方は、このような状態になっても痛みがでないことがあります。

主に椎間板の劣化は、猫背姿勢やその姿勢での動作を繰り返すことで椎間板を損傷させています。
これは椎間板の中央に位置する髄核が線維輪に圧迫をかけることで生じます。
下の図は、その進行過程を表しています。

椎間板損傷は、以下のページで詳しく書いています。
髄核の移動によるサブラクセーション
猫背姿勢などの悪い姿勢を繰り返すと背骨の形を変えますが、これは骨の形が変わっているのではなく、椎間板の形が変わって生じています。
ただし、圧迫骨折や骨の変形でも背骨の形は変わります。
健康的な椎間板(図a左、図b左)は、椎間板の中にある髄核は、椎間板の中央にありますが、猫背姿勢などを繰り返すと髄核の位置が中央からズレてしまいます。(図a右、図b中央)


髄核は、クッションの働き以外にも軸としての働きがあり、その軸がずれると関節の動きが悪くなります。
②損傷修復過程によるサブラクセーション。
なんらかの理由で関節周囲に付着する筋肉や関節包、靭帯が損傷すると炎症が起こります。
その炎症が治まる過程で、損傷した組織と周辺にある組織の膜が癒着することがあります。
また炎症が起こった組織は、硬くなり柔軟性にかけています。
この癒着と拘縮により関節の動きが悪くなり、サブラクセーションが生じます。
③固有筋肉の一部分が極端に収縮。
先ほどの修復過程で生じる癒着や拘縮以外に、筋疲労が蓄積すれば筋肉は硬くなります。
その硬くなる部分が関節近位や短い筋肉の場合には、サブラクセーションが生じます。
長い筋肉の一部分が硬くなったとしても、硬くなっていない部分が伸びてくれますが、短い筋肉はそれがなくなります。
例:回旋筋、多裂筋、横突間筋など
腰の関節周囲に付着する腰回旋筋は、イメージしやすいのでこれを例にします。

このような短い筋肉が硬くなれば筋肉の伸長は極端になくなり、関節の動きを妨げます。
うるまカイロプラクティックの整体では、主にこのようなサブラクセーションを改善させる整体法を用いてお客様の症状を改善させています。
補足:書籍別サブラクセーションの説明。
著書:カイロプラクティック総覧
サブラクセーションとは、
①隣接関節構造の正常な動力学的、解剖学的あるいは神経生理学的関係の変調。
②機能的あるいは病理学的な状態を生む、2つの隣接した関節構造の異常な位置関係。
こられの関節構造や、直接あるいは関節に影響を受けることもある身体全体の生体力学的、神経生理学的反射に変調が生じる。
(カイロプラクティックテクニック総覧より)
書籍:カイロプラクティック概論
サブラクセーションは、繰り返して起こる小さな事による累積的な作用からも、あるいは、たった1回の事によるものでも、脊柱への外傷は、椎間板の解剖学的構造に損傷を与え、神経機能不全に至る一巡の経過の発端となる。
この過程は、次に示す。
1.外傷は、椎骨を変位させ、支持される位置へ移動させる。
2.椎体の移動は、椎間板を圧縮し、髄核に圧をかける。髄技は水分が多くて圧縮しないので、線維輪の方に力が加わる。
3.線維輪は、膨張した髄核により、その弾性限度を超えて仲長される。そしてその結果、線維は損傷するか乱れる。
4.組織の損傷は、炎症性の反応を誘発する。細胞内の浮腫性の液が、椎間板にたまり、膨張と突出を生じる。
5.椎間板の突出は、脊柱管または椎間孔の神経組織を圧迫する。
6.神経圧迫は、神経機能不全を起こす。
書籍:ガンステッドカイロプラクティック 科学&芸術
椎骨がサブラクセイションを起こすと、いくつかの要因が作用して、椎間板上の椎骨の動きを減少させる。
サブラクセイションがあると、髄核は、椎間板の周囲の方に変位するので髄核の軸としての作用が失われる。
これだけで動きの範囲が減少するが、特に髄核の変位した方向への動きの範囲が減少する。
つまり、髄核が左に動くならば、左側への側屈はその特定の椎骨のために減少する。
加えて、浮腫液が椎間板に浸潤して、椎骨の動きを減少する。
この点に関して、その液体は障害のある関節がさらに変位するのを防ぐ安定機構と考えてよい。
その椎間板は、細胞内浮腫により硬くなり膨満する。
動きがなくなるもう一つの要因は、癒着である。
サブラクセイションがより慢性になると、癒着も進む。
癒着は、隆起や溝を作る脱水、収縮した組織の部位と考えてよい。
これらが一緒になって、椎体の動きを減少させる。
サブラクセイションしている椎骨すべてがその正常な動きを失っている。
これを固定していると考え、固定した椎骨とその下にある椎骨との間の動きが減少した部位をフィクセイションと考える。
変位がレントゲン写真上、下の椎骨と最適な関係にない椎骨すべてと考えるならば、どの患者の脊柱にも、多くの変位が存在する。
しかし変位した椎骨すべてが、サブラクセイションの椎骨ではない。
おそらく実際には、サブラクセイションはほとんどない。
椎骨が、サブラクセイションによって変位していると、脊柱全体の構造がある程度影響を受ける。
椎間板のくさび形は、上の椎骨の椎体の方向を変え、正常な垂直な位置から逸脱する。
しかし、この変位は脊柱全体に連続して起こらない。
というのは、平衡が失われ、体重のバランスがとれないからである。
サブラクセイションの反対方向に変位することによって、1つまたはそれ以上の椎骨はバランスと平衡の喪失を補正しなければならない。
この変位が、カンパンセイションのメカニズムであり、脊柱に正常なバランスを取り戻そうとする働きである。
どこかほかのサブラクセイションのために変位している椎骨がカンパンセイションと考えられる。
カンパンセイションの椎骨は、フイクセイションでもサブラクセイションでもない。
つまり、髄核が完全な状態であり、炎症による椎間板の膨隆もまったくないので自由に動く。
したがって、神経圧迫がまったくない。
過可動性のある椎骨が、過度の動きを示すように、カンパンセイションの椎骨は、過度な変位を示す。
最も変位した椎骨を整復しようとするならば、その椎骨は、カンパンセイションであり、それを「アジャスト」しても、構造的にも症状においても、何ら変化は生じない。
というのぱ、カンパンセイションは自由に動くし、サブラクセイションを起こしていないし、正常な機能を果たしているからである。
自由に動けば、患者の姿勢の変化に対し、カンバンセイションは順応できるので、変位の方向がレントゲンの撮影方法によって変化するのである。
脊柱でカンパンセイションが起こる場所とサブラクセイションにより生じるカンパンセイションの椎骨の数は、サブラクセイションの起こる場所と、サブラクセイションの変化の方向と、患者の体重配分と先天的奇形といった要因に左右されるのである。
これら多くの変化する要素のために、カンパンセイションはほとんどないかもしれないし、あるいは、多いかもしれない。
レントゲンフイルムで、サブラクセイションのように変位していても、フイルムは椎骨が神経圧迫を起こしているのを示してくれないので、レントゲンをどの変位がサブラクセイションであるかを識別するのに使用できない。
つまり、サブラクセイションはフイルムからは判断できないのである。


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