リコンディショニング

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リコンディショニングとは

故障や怪我をした際に、怪我や再発リスクを抑えながら競技に復帰する方法を言います。

リコンディショニングを知るまで。

私は、2022年で47歳。

開業したのが30代前半で、その頃から体力づくりの為にマラソンを始めました。

その後、フルマラソンにも挑戦しましたが、10年も過ぎると長時間の練習に飽きてきました。

43歳頃から短距離走(100m)に種目を変え、キックボクシング(アマ)は、気分転換の為にたまに通っています。

これまでの怪我の頻度

長距離の練習は、10年ほどしいていましたが、怪我は1~2度くらいだったと思います。

その時は、10キロのマラソン大会からフルマラソンに挑戦した頃です。

練習での距離を10kmから20kmへ距離が増やした頃に膝の痛みが気になりました。

膝に目をやると膝まわりが腫れぼったくなっています。

病院へ行くと膝に水が溜まっていて、水抜きしました。

整形外科での水抜き(2013年頃)

マラソン練習中の怪我はそれくらいです。

ですが、短距離走を始めてから1年くらいは何事もなかったのです。

1年過ぎた辺りから、故障が出始めました。

30代から回復の衰えを感じていましたが、42歳を過ぎてからさらに回復力の衰えがガクンと落ちた感じです。

年配のお客様と会話をしていても、体の機能がガクンと落ちる時期があるようです。

厄年は、そういう時期になっていそうです。

話を戻し、

故障は、肉離れ、シンスプリント、膝の水、四頭筋やハムストの痛みなどです。

坂道ダッシュ中での故障(2020年頃)

故障して、治ったら別のところがまた故障する。

これの繰り返しです。

結局、短距離を始めて2年目から、年の3分の1~半分は、故障をしており、痛みで全力疾走するのが怖い為にに身が入らない状態です。

故障した時の練習

故障中は、筋力が落ちるのが嫌なので、練習は止めません。

もちろん負荷を落として練習をします。

そして痛みが減ってきたら、少し負荷を上げます。

すると、練習中に患部に軽く痛みが出ても

「これくらいの痛みは大丈夫」

と思って、その日は練習を続けて終えます。

ですが、翌日には痛みは増強し、症状が悪化。

「昨日は、軽い痛みだったのに・・・」

故障してから練習は、ほとんどこんなことが起きていました。

いい方法は、ないのか?

故障中は、全力疾走できません。

ゆっくり走ることは、フォームを意識できますが、伸張反射を鍛えきれません。

また、筋力アップもできません。

年をとればとるほど成長しにくくなるのに。

短距離にあった筋肉量がありますが、私の体はそこまで出来上がっていません。

筋力アップ=タイムが短くなる段階です。

「早くマックスで走りたい!」

「早く元の体に戻したい」

「何かいい方法はないか?」

と思い、ネットで情報を探していたら、「スポーツ医学検定試験」が目に入りました。

スポーツ医学検定は、身体のことやスポーツによるケガの知識を問う検定試験です。

新型コロナでお客さまが減っていたこともあり、勉強する時間を作れた為、勉強してから2年かかりましたがましたが、1級合格しました。

その試験対策で「リコンディショニング」や「スポーツ障害」について、詳しく書かれている本があることを知りました。

また、合格してからも仕事に生かしているので勉強は、続けています。

そして、私と同じように年齢に負けない体つくりに取り組んでいる人もいると思います。

ここに、まとめておきます。

リコンディションイングの基本

障害箇所や競技種目によってリコンディショニングで行う練習方法は違いますが、下の5つが基準です。

リコンディショニング中の5つの基準。

①練習メニューは、患部の様子をみながら徐々にステップアップ。

②練習中や後、翌日に患部を悪化させない程度の練習を心がける。

③練習中に痛みが増加した時は、「これくらい大丈夫 」と思わず練習をやめる

④練習だけではなく、体のケアに力を入れる。

⑤マルアライメントの改善。

※マルアライメントとは、関節の適合が悪い状態での運動や体の歪みを言います。

リコンディショニング

リハビリ、アスリハとの違い。

リコンディショニングと似たものに、リハビリテーションとアスリハがあります。

その違いですが、

リハビリテーションとは、日常生活を支障なく行えるように社会復帰の目的で行われます。

アスリハとは、アスリートリハビリテーションの略で、競技復帰する為のリハビリテーションです。

リコンディショニングは、リハビリに加え再発予防のための体づくりが取り入れられています。

リコンディショニングには

④日頃の体のケア。
⑤マルアライメントの改善。

がリハビリに加わります。

スポーツトレーナーや理学療法士がアスリハを行うことが多いですが、④、⑤の両方をするところもあるし、④だけしているところもあるようです。

リコンディショニング中の痛み。

「できるだけ早く、全力ダッシュできる体を戻したい」。

その際の練習に、痛みはつきものです。

その期間中での痛みは、2つあります。

①損傷部位の傷や炎症での痛み。
②修復過程で筋肉がこわばることでの痛み。

①傷や炎症での痛み

故障直後は、組織が傷ついています。

急性期は、炎症の真っ最中。

動かさなくても痛みます。

また、患部が動くと傷ついた組織に収縮や圧迫が加わり痛みます。

例えば、転んで皮膚を擦りむいた時に、その皮膚が伸びれば痛みますが、それと同じです。

②修復過程でのこわばりによる痛み

損傷個所の修復過程では、患部以外の組織周囲の筋肉も硬くなります。

それは打撲や肉離れなどの筋肉の損傷だけではなく、関節を損傷した際や骨折の際も硬くなります。

これは患部の負荷減らすように固定するではないかと思っています。

また、損傷した組織が修復する過程で損傷部位と触れている筋肉の筋膜が癒着することもあります。

損傷部位が筋肉の場合には、完全断裂でもない限り、時間とともに自己治癒力で修復されます。

ですが、修復過程では筋肉が伸ばされないと筋肉は縮こまったまま修復します。

すると、修復された筋肉は硬く伸びにくなり、以下のことが起ります。

・筋肉の収縮痛や伸張痛。
・関節可動域の減少。

運動をすると、硬くなっている筋肉がさらに収縮するので、重い重量を持った時のように痛みを感じます。

また、硬くなっている筋肉が伸ばされ事でも痛みを感じます。

そして、故障部位の代償を他の筋肉が行い無理をする事や、故障中はマルアライメントが崩れる為に別の部位が故障しやすくもなります。

故障時での運動は、このような痛みがあります。

治っているはずなのに痛い。

故障中は、患部と患部周囲の筋肉は硬くなりますが、修復期間が過ぎて治っているはずなのに筋肉は硬いままだったりします。

これは、先ほど説明した故障時の筋肉のこわばりとは違う理由があります。

それは、痛みがまだ完全に消えておらず動かすと痛いので患部を固定させようと無意識に筋肉が働いて疲労を起こして硬くなり収縮痛や伸張痛が起こる。

それともう一つあります。

痛みに対して過敏になっている場合です。

この場合は、脳が勝手に行っているので厄介です。

理由は、2つ考えられます。

一つは、故障時や故障中の痛みが強すぎた為に

「もうあの痛みは嫌だ!」

と脳が記憶しているので、防御反応で筋肉が硬くなる。

もう一つは、慢性疲労やストレス過多時の痛覚過敏です。

どちらも場合も意識とは関係なく無意識に行われる為厄介です。

おりたぎっくり腰は、 英語では「魔女の一撃」と言われているそうです。

筋肉が硬いと損傷リスクは高くなります。

できるだけ筋肉のこわばりはない方がよいです。

この為には、日頃から疲労のケアを十分にする事と、この動きをしても大丈夫という事を少しづつ脳に認識させる必要があります。

疲労抜きには、浴槽での入浴や運動後のストレッチ、マッサージがあります。

※熱い湯に入り過ぎたり、睡眠直前の入浴は交感神経を優位にするのでお気をつけください。

痛みがあるのに練習?

このような痛みがあっても練習をした方がよいのか?

悩むと思います。

早い復帰を目指すなら、完全に痛みが治まる前に始めた方が良いです。

理由は、筋肉を衰えさせない、硬くさせない為です。

ですが、その分リスクに対しての覚悟が必要です。

万全な状態と思っている日でさえ、怪我をする時はあります。

運動再開はできるだけ早く。

社会復帰が目的であれば、無理する必要はありません。

競技復帰が目的の場合には、何もしないと鍛えた筋肉が落ちていきます。

とっても不安です。

筋肉がつきやすい人だと、その不安が少ないかもしれませんが、私は筋肉がつきにくい体質です。

それに年齢は40代後半です。

いくら年をとっても筋肉はつくと言われても、年をとるにつれてその機能は低下します。

筋トレは、楽しくない。

筋トレが楽しく感じるM体質?の人であればいいですが、私は筋トレが苦痛に感じるタイプです。

筋肉を太くするには、できるだけ重いものを持つ必要があります。

そのような負荷での筋トレは痛いし、心拍は上昇します。

苦しいんです。

このような事を繰り返して作った身体の能力が低下していく。

私は、黙って見過ごせません。

完全に痛みがなくなってから練習を再開という方法は、時間がかかります。

20歳までくらいなら修復能力が高く、ほおっておいても治りは早いものです。

ですが、年をとればとるほど回復力は落ちます。

完全に治ってから運動を始めるスタンスだと、加齢による修復能力の低下と修復後の筋肉のこわばりが治らないこともある為に、いつまでたっても運動を再開できない恐れがあります。

また、運動をしない期間が長いほど、面倒くささは倍増し復帰しずらくなります。

私は、マスターズ陸上の教室に通っていますが、そこでマスターズの方は故障すると戻ってこないことが多いです。

経験的には、運動を何もしないという期間は2週間が限度に感じます。

2週間以上すぎた辺りから運動再開がかなり億劫になります。

なので、故障したとしても、負荷を下げたり、傷めていない部位を鍛えることは続けた方がよいです。

運動再開は早い方がいい、3つの理由。

つまり、運動再開を早くした方が理由は

・筋力を細くさせない。
・筋肉を硬くさせない。
・やる気を低下させない。

この3つです。

怪我をして痛みがあっても競技復帰を目指すなら、できるだけ早く運動を再開した方がいいです。

再発リスクはつきもの。

怪我をして再発させないように意識しながら練習をしていても、再発するリスクはゼロではありません。

そもそも故障する理由には、筋疲労以外に

・ストレス。
・マルアライメント。
・筋バランスの不良。
・骨格の歪み

があります。

そもそも故障した理由は、これらが原因で疲労が蓄積した可能性があります。

ストレスは、精神的なもの以外にも寝不足、飲酒、タバコ、過食などがあります。

また、働きながらスポーツをしている人であれば、仕事でのストレスもあるでしょう。

スポーツ時の体の使い方、筋肉バランス、骨の変形、骨格の歪みなどがあり、これらは関節軟骨への負担や筋肉へ負担が増えます。

故障は、練習しすぎやケア不足だけではなく、このような状況が重なって起きたのかもしれません。

私のやり方

ところで、この「少しの痛み」ですが、

「どの程度の痛みまでなら大丈夫か?」

というのは、個人差があり痛みで判断する事は難しいところです。

痛みの刺激に対して強い人と弱い人がいます。

故障時の私の故障部位に負荷をかける練習は、段階的トレーニングに照らして練習をする事とウォーミングアップで患部の痛みが減ることが前提です。

ですが、このウォーミングアップ中には痛みを感じています。

もちろん、強い痛みではありません。

その痛みが、ウォーミングアップ中や練習中に練習前より痛みや筋肉の張り強くなれば、患部に負荷をかける練習は、辞めます。

※故障をしたら、健側と患側の状態を触ってみて、日々の状況を確認しておくと、故障している時の患部の状態がわかるようになります。

そして、治ってから別の部位や同じ部位で違和感を感じた時に、故障時と似ているのであれば、悪化する前に練習を辞めることが出来ます。

また、練習中は患部の負担を減らすためにサポーターをつけて練習することが多いです。

それと私の経験上ですが、練習前はサポーターをつけて生活をしていたのに、練習中に外すと違和感を感じることが多いので、連中前につけていたら練習中もつけた方がいいと思います。

私個人のやり方を書きはしましたが、以下の3つが基準です。

悪化させない3つの基準。

①練習メニューは、患部の様子をみながら徐々にステップアップ。

②練習中や後、翌日に患部を悪化させない程度の練習を心がける。

③練習中に痛みが増加した時は、「これくらい大丈夫 」と思わずに、患部に負担をかける練習をやめる

痛みの遅延。

練習中に痛みが出て

「この程度の痛みは大丈夫」

と思っていても、時間経過と共にジワリジワリ痛みが増す場合があります。

その為に痛みだしてから時間が経たないと、痛みが最終的にどこまで強くなるのかわかりません。

痛みが少しでも強くなったら、その日は患部に負荷をかける練習は中止です。

時間経過と共に痛みが増強する理由

組織が損傷すると、そこを修復させようと血液の成分が集まります。

血液は少しづつ集まる為に時間経過と共に筋膜や皮膚が突っ張ります。

また、集まりすぎた血液により患部の血液循環が悪くなり、治りにくくなるという2次被害が起こります。

この2次被害を抑えるために怪我をした時にアイシングが行われています。

また、皮膚や筋膜が突っ張れば関節の動きの減少や動作時に痛みを感じやすくなります。

痛みの遅延は、損傷が強い場合でも、すぐに痛みがでない場合があります。

私は、学生の時に2度ほど骨折しましたが、手の骨折の場合には、家に帰宅してから夜寝て朝目が覚めた時に激痛に変わったことがありました。

これはアドレナリンが分泌されいて痛みを麻痺させていたものが、アドレナリンの分泌が落ち着くと痛みが出だしたものと思われます。

※アドレナリンとは、興奮状態(臨戦体制や逃避状態など)の時に副腎髄質より分泌される神経伝達物質。

スポーツの大会中や激しいスポーツ中であれば、アドレナリンが分泌されて痛みに強くなります。

「この程度の痛みは大丈夫」

とその時感じても、時間経過で痛みは変わるために油断できません。

翌日の反応をみるまでわかりません。

判断を間違うと

故障中の練習では、早く良くなりたい気持ちから予定していた練習よりも負荷を上げたくなります。

例えば、段階的トレーニングで、今日の練習は30mを5割で走って症状が悪くならないか確認するというものだったとします。

それで特に問題なく走れた時に、

「やっぱり7割まで走ってみよう!」

「きっと大丈夫!」

そして、痛みが悪化。。。

このような判断ミスは、スゴロクの「〇歩前に戻る」が現実になります。

少し前に戻る程度だった場合は、まだ良いです。

「振り出しに戻る」

となる場合もあり、そうなるとスポーツを辞めたくなってきます。

最悪です。

そうならない為には、段階的トレーニングを守り、無理をしないこと。

そして痛みが強くなったら、すぐに練習を中止する。

ことが大事です。

練習で痛みが強くなった場合

故障中は、怪我が治っていない訳ですから、練習中に痛みが強くなる可能性は高いです。

そんな中、痛みが強くなったらアイシングと患部に圧迫をかけます。

痛みが強くなった日のケア。

氷がすぐに用意できない場合は、水道水で5分ほど患部に水を流し、家に帰ったらアイシングに切り替えます。

※過度のアイシングは、低温やけどを起こすことがある為、冷やしすぎは要注意です。

最近は、ダイソーで瞬間冷却できるパックが売っていたりします。

また、サポーターが売っていますが、圧迫をかけるのでサイズ小さめのものを使います。

冷やす?、温める?どっちがいい?

話しが飛びますが、痛みが出なくても、練習後は患部を冷やすべきか?

温ためるべきか?

どっち?

アイシング派、温める派があります。

年齢的なものも影響すると思います。

詳しくは、コチラで書いています。

痛みが強くなったった翌日の対応

その後の対処法は、

・悪化している。
・悪化していない。

この2通りによって、対応を変えます。

翌日、悪化していない。

痛みが悪化していない場合。

前日と同等か、前日より負荷より少しさげて患部の様子をみながら練習を再開させます。

翌日、悪化している。

前日の練習前より痛みが強い場合。

患部を動かす練習を休むか、負荷をだいぶ下げて練習を再開させます。

無理は禁物です。

まとめ

リコンディショニングの目的は、日常生活を送れるようにすることではありません。

競技復帰や再発予防に取り組みます。

階段をゆっくり一歩づつステップアップするべきのところを復帰を急ぐあまり、一段、二段とばして練習をすると、振り出しに戻ることがあります。

リコンディショニング中は、

・急がば周れ。
・石橋を叩いて渡る

ということわざにならって取り組むことが一番に思います。

長・中距離走のリコンディショニング、短距離走のリコンディショニングは後日書いていきます。

練習中で痛めたら、一度病院へ。

スポーツで怪我をしたら、患部を保護する為に患部周囲の筋肉が硬くなります。

筋肉が硬くなれば、硬くなった筋肉と筋連結している筋肉に張力が加わります。

また、筋肉は関節をまたいで付着している為に関節へ圧迫が加わります。

当院では、この筋肉を緩めることで患部の負担を減らすことができますが、損傷部位の状態は、画像診断(MRI、X線)でしか判断できません。

そのような設備は、病院や整形外科にしかありません。

スポーツ中に関節や筋肉を傷めた場合は、一度病院で診察を受けてください。

スポーツ障害でお悩みの方へ当院がお手伝いできることは、

・硬くなった筋肉を緩める。
・骨格の歪みを減らす。

この2つを行う施術で患部の負担を減らすことしかできません。

整体を受けたら即座に傷ついた部位が治る訳ではありません。

詳しくは、コチラをお読みください。

以下、追記:怪我をしたら

スポーツの練習中に怪我をしたら。

練習中に痛めた場合は、整体ではなく、まずは病院へ。
痛みの原因は、画像診断をしないとわからないことがあります。

当院で患部に対して行うことは、

・炎症後に修復過程で作られてしまった筋肉を緩めたい。
・代償作用による歪みを整えて、患部の痛みを和らげたい。
・思うように症状がよくならないので早く良くしたい。
・再発予防のために筋肉を緩めたり、歪みを整えたい
など

これらの改善を目的に受傷後の整体は行っています。

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