プラセボは良いの?悪いの?
プラセボ効果は、悪いイメージで捉えている方が多いと思います。
ただ「信じるものは救われる」という言葉があります。
これを有効活用するには患者本人というより、周囲の人の関わりが大事です。
嘘を見抜いた周囲の人間が、「騙されているよ」と患者に言うことは、患者の痛みや症状を治りにくくさせることにも繋がり、相手の状況を踏まえて助言する必要があります。
高額なものほど価値を感じる。
プラセボとは違う反応ですが、人は値段が高いほど効果を高く感じやすい傾向にあります。
高額な詐欺まがいな物品は問題ありますが、子供や身うちに「この薬は入手しずらく、高額だ」という良い嘘は好影響に繋がることがあります。
ただし、嘘がバレてショックを受けると悪影響がでる恐れがあり、気軽には利用できない手法です。
また、詐欺のような商品を信じて購入し、それを嘘だと知った際も同様ですので、騙されないような思考回路も大切です。
プラセボ効果の研究
第二次世界大戦中のイタリア激戦地で重症により送り返された戦士が、ほとんど痛みを訴えなかった兵がいることをヘン リー・ビーチャーは知りました。
ヘンリー・ビーチャー:米国の麻酔科医(1904 ~ 1976 年)。
これについて最前線で戦わなくてもよいという安心感や喜び、または生きているという実感が痛みをおさえていたかもしれないと考え、プラセボの研究を発展させました。
※プラセボは、安い飴玉を高価な薬といって患者に与えると病気が治るというような思い込みによって病気や痛みが改善する効果のこと。
このように心理的な影響により、痛みや病気が治ることがあり、それをプラセボ効果といいます。
プラセボ効果の体への影響率
このような体への反応は、通常5~30%程度、最大だと50%ほどの好影響があると言われています。
この影響力の強さゆえ、医薬品の開発などではこの影響を省くように検証されています。

