筋バランス不良からの故障

筋バランス不良からの3つの障害リスク

①動筋と拮抗筋
②共同筋
③固定筋と動筋

①動筋と拮抗筋の動作不良やリスク

関節を動かすには、筋肉が働く必要があります。

その関節を曲げたり伸ばしたりする為に筋肉は、主導筋と拮抗筋に分けられます。

例えば、肘回りの上腕の筋肉には上腕二頭筋と上腕筋、上腕三頭筋があります。

肘を曲げる動作では、上腕二頭筋と上腕筋が収縮させて肘を曲げます。

逆に肘を伸ばす筋肉として上腕三頭筋があります。

肘を曲げる時には、上腕二頭筋と上腕筋が収縮し主導筋、上腕三頭筋が緩み拮抗筋。

関節運動時による拮抗筋収縮による
・過剰な同時活動
・短縮による過剰な張力
これらは関節運動の効率性の低下と関節への負荷が増大する。

たとえば,股関節屈曲で伸展筋の過剰な活動や短縮は,
屈曲筋の活動を増加させ、股関節前上方での関節唇損傷の一要因になる。

伸展運動時の屈曲筋(大腿筋膜張筋など)の過剰な活動は,股関節伸展に伴う骨盤前傾を増大させる。
(P7図5)。

②共同筋間

共同筋、特に主動筋の機能低下が問題になる。

たとえば,股関節屈曲時に腸腰筋の機能低下があると,それを代償するために屈曲の共同筋
(縫工筋や大腿筋膜張筋,大腿直筋など)が活動を増加させる。
しかし,それらの共同筋は屈曲以外の作用(外転や内・外旋)が強くあり、
その不必要な作用を打ち消すためにさらに多くの筋が共同筋として働く。
このような運動では,運動に参加する筋が増え運動効率が低下する。

③固定筋と動筋

股関節運動時に骨盤・体幹部の固定性は重要。
股関節周囲筋には問題がなくても,それらの筋の起始部である骨盤や腰椎に不安定性があると発揮張力は減少し、
股関節での力発揮は低下する。
股関節周囲筋での慢性的な疲労や腱炎などの原因には骨盤・体幹部の不安定性も考えられる。

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