前回、腹圧呼吸を紹介しました。
前回の記事は、コチラ。
ですが、腹圧呼吸の練習を実際やってみたけど、
「指先の圧迫が鼠径部で感じられない」
という方は腹圧をかける筋肉が弱いのかもしれません。
そこで、腹圧を高めるエクササイズを紹介します。
※腹圧を高めるには、横隔膜呼吸が必衰です。
詳しくは、コチラ。
腹圧を高めるエクササイズ法。
腹膜周囲の筋肉の筋力アップが腹圧を高めることに繋がります。
3つの方法を紹介します。
①呼吸エクササイズ。
②運動。
③骨盤底筋のエクササイズ。
①呼吸エクササイズ。
呼吸法なので、いつでもどこでも行うことができます。
息を吸ったり吐いたりするだけなので運動嫌いな人でも大丈夫です。
ドローインとフリージングと言われる呼吸法です。
前回紹介した腹式呼吸は、ドローインとブリージングを交互に行っています。
ドローイン
ドローインは、息を吐く時に意識してお腹を凹ませまる方法になります。
ブリージング
ブリージングは、意識してお腹(肋骨弓付近)を膨らませるように息を吸う方法になります。
いつでも出来る。
これらの呼吸エクササイズは、意識して呼吸をするだけです。
いつでも、できます。
とは言っても、急な仕事や神経を集中しなければいけない時は、簡単ではないかもしれません。
その場合は、睡眠前に3~5分行うだけから始めてください。
寝起きにおこなう場合は、二度寝する恐れがある為におススメできません。
②運動
体を動かす運動は、体幹の筋肉を使います。
体幹とは、腕と脚を除いた胴体部分の筋肉を言います。
体幹の筋肉の役割は、胴体を前後に動かしたり、ひねったりする筋肉です。
また、腕や脚を動かす際にも連動して働いています。
例えば、ボールを投げる運動を例にします。
ボールを投げる際に、上半身を固定するように動かさずボールを投げると飛距離は伸びません。
椅子に座って投げる場合と立って投げる場合では、立って投げる方がボールは遠くに飛びます。
立ってボールを投げる際には、脚を一歩踏み出すことで体幹の捻りが生まれます。
その体幹の回旋運動が腕へ加わることでボールの飛距離は伸びています。
このような働きがあり、歩く、腕を動かす際にも体幹の筋肉は使われています。
つまり、運動をすればするほど腹圧を高める筋肉は鍛えることができます。
ですが、一番よいのは、直接的に体幹の筋肉を鍛える方法です。
お勧めの体幹トレーニング プランク
やり方は、簡単です。
うつ伏せになって、腕たて伏せのような状態になる姿勢をとりますが、手で体重を支えるのではなく、肘で体重を支えます。(下図参照)
※腕立て伏せも同じ効果を得られます。
ただ、腕たて伏せだと筋疲労が増し、腕に筋肉痛を起こした場合に肩こりを助長させるかもしれません。
運動慣れしていない方は、このプランクをおススメします。
プランクを行う際の注意点は、脚から胴体、頭までを一直線にするようにすることです。
目標は、30秒。
体幹の筋力が弱いと、一直線にしたくてもできないかもしれません。
腹筋が弱いと踵と頭を結ぶ線よりお腹が落ち込んだり、逆にお尻が背部に浮き上がります。
また、筋力が足りていて、自分ではまっすぐにしているつもりでも、出来ていないことがあります。
下の写真は、まっすぐのつもりでもできていなかったパターンの私。
今度は、腰を落としても胸に力が入りすぎていたパターン。
筋力が弱いとこの姿勢を維持するのができない人もいます。
その場合は、足を爪先接地ではなく、膝接地から始めてください。
③骨盤底筋を鍛える。
下図のように骨盤の底にある筋肉を骨盤底筋と呼びます。
骨盤底筋は、骨盤の底の穴を塞ぐように骨盤内に付着しています。
骨盤底筋の役割
役割は、膀胱や子宮、直腸が骨盤の穴から抜け落ちないようにすること。
また、排尿、排便をサポートしています。
この筋肉は、出産後に緩んだり、運動不足や加齢で緩みがちです。
うちの奥さんは、出産数日後に
「何かでてきてる~!」
「見てみる?」
と言ってましたが、翌日には治ったと言っていました。
注:見るのは遠慮しました。
この筋肉が緩むと骨盤臓器脱という病気になることがあります。
内臓の重みで直腸、子宮、小腸などの内臓が外に飛び出してくるというものです。
うちの妻が経験したのは、これだと思います。
骨盤臓器脱の詳しい説明はコチラ(日本医科歯科大学付属病院サイト)に書かれていましたので、気になる方は読んでください。
骨盤底筋のエクササイズ
3ステップ、簡単です。
①仰向けで寝る。
②膝を曲げる。
③便や尿がもれそうになっている時、肛門や尿道を「ギュッ」と締めるような力を入れる。
これを(10秒×10セット)行います。
最後に
3つ紹介しましたが、運動以外はがんばらなくても簡単にできるものです。
もし、めんどうくさいと思ってしまうなら、疲労が溜まっていて脳が
「もうこれ以上、考えたくない」
と拒否反応を起こしてるかもしれません。
忙しくしていると、疲労が溜まっていても気づきにくいものです。
その場合は、できるだけ体をいたわってあげてくださいね。